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実際、何年持つのか?

2011年3月4日掲載

60年、100年、200年…。各団体によって様々な数字が示されているが、実際のところマンションは何年持つのだろうか。NPO法人埼玉県マンション管理組合ネットワーク内の専門家集団、マンション問題総合研究所(埼玉県さいたま市)に、構造的な耐用年数について話を聞いた。

鉄筋(鉄骨)とコンクリートで建物を支える構造のマンション。その耐用年数を左右するのが、コンクリートの状態だ。 通常、鉄筋は空気に触れると酸化して錆びる。それをアルカリ性のコンクリートで覆い防ぐわけだが、時間の経過と共にコンクリートが空気中の二酸化炭素と反応し、表面から中性化していく。そうして保護機能が弱まり、中性化が内部に達すると、鉄筋が錆び建物全体の耐力低下を引き起こす。 「ひび割れ」の有無も、?寿命?に直結するという。ひびから入り込んだ水が浸み込んだ場合、鉄筋はたちまち錆びて膨張する。その結果ひびが更に拡大し、やがて表面のコンクリートがはがれ落ちる事態をも招く。 マンションを長く持たせるなら、当然これらの劣化事象に対処しなければならない。中性化を抑制するには、仕上げ材の施工が有効だ。例えばビニルクロスを張った場合、中性化の速度を打ち放し状態の0.004倍に抑えることができるという。発生後でも、修繕時に外壁を塗装し直すことで、中性化が進むのを遅らせることができる。その後の手入れ次第で、耐用年数を延ばすことは十分可能というわけだ。同様にひび割れについてもきちんと補修し、水の侵入を防ぐ措置が求められる。 また、建物の耐用年数を決める要素にはもう1つ、給排水管や電気関連などの共用部の設備がある。いくら?箱?の状態が良好でも、?中身?が劣化すれば建物自体の寿命は縮んでしまうため、これらの更新も必要だ。同研究所の鳥海順一理事は、「行き届いた品質監理のもとで施工されたマンションについて、居住者が『長く持たせよう』という意志を共有し維持管理していくこと。こうした条件がそろえば、70年は持つとみていいのでは」と話す。

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