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建基法で追加運用改善へ 適判対象を合理化  構造規定の緩和も  国交省

2011年2月24日掲載

国土交通省は建築基準法に関わる追加の運用改善策の検討を進めている。このほど、構造計算適合性判定を不要とする建築物の整理案を示したほか、構造関係規定の合理化案をまとめた。

構造計算適合性判定対象の合理化を図るのは、▽エキスパンションジョイントなどで接続された建築物▽膜構造建築物▽混構造建築物??の3つ。 エキスパンションジョイントなどで接続された建築物は、別棟であれば構造適判が不要になるにもかかわらず、1つの建築物として面積が算出され、構造適判不要の範囲を超える場合を合理化。これは、別々の構造計算を行い、それぞれが面積規定を満たせば適判を不要とする。 膜構造は暴風時にかかる力が地震時にかかる力を上回る場合は適判を不要にする。混構造は適判対象規模の緩和を行う。 適判対象の合理化は、近く一般からの意見募集を開始。それを踏まえ、11年度明けの施行を予定している。 一方、構造関係規定では、鉄筋コンクリート造建築物などの柱に取り付けるはりの引っ張り鉄筋の定着長さや柱の小径の規定について、これまでの知見で安全性が確認されている方法であれば適用外とする方針だ。 構造関係規定を巡っては、07年の建基法改正により、技術基準が厳しくなっており、実務家から合理化を求める声が挙がっていた。今回の運用改善はこれらの声に対応することなどが目的だ。 そのほか、再生可能エネルギーの導入促進に向けた規制緩和として、4mを超える太陽光発電設備を建築確認申請が必要な建基法上の工作物から除外する考え。同設備は、電気事業法に基づき、安全性が確認される。 ■10年6月の運用改善 審査期間短縮に効果 建築基準法の運用改善は、10年6月に第一弾が行われたところ。建築確認と構造計算適合性判定の並行審査などを可能にした。 これにより、構造計算適合性判定が必要な物件の確認審査日数は短縮した。国交省によると、平均の確認審査日数は、09年10?12月が70日弱で推移していたのに対し、運用改善が定着してきた10年12月は、49.8日。「一定程度の効果が表れている」(国交省)と話す
【リフォーム・リノベーション】

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