建築家・ナイトウタカシさんのブログ「家の当たり前を考え直してみる㊽(明るさ③」
家の当たり前を考え直してみる㊽(明るさ③
2025/04/09 更新
このところ続いてる、少し変わったお話。
よく考えてみると、家って、いろんな当たり前を
積み重ねてできているんですよね。
その当たり前を外してみると、自由な家づくりになる
なんてこともありますから。
先日から、家の「明るさ」についてお話してます。
昨日は、多くの人が家に求める「明るさ」を
ネガティブに捉えているお客様のお話の途中でした。
夜のお仕事をしていて、昼の時間は就寝する。
そんな生活スタイルなんですよね。
そんな方が、注文住宅に、何を求めたのか。
そこから続きをお話しましょう。
このお客様へご提案した家って。。
ここまで話を聞いていると想像できるかもしれません。
そう。
窓がない家を望んだんですよね。
基本的に、日差しが欲しくないので、ある意味自然です。
窓がないって。。
真っ暗だし、何だか息苦しいし、法律でダメなんじゃない?
そんなことを思ったんじゃないでしょうか。
でも。本当にそうなんでしょうか。。
みなさんが、今、どんな住まいに暮らしているのか
わかりませんが、仮に賃貸物件と仮定したお話ですが。
ユニットバスに窓ってありますか?
おそらく、窓はない方が多いと思います。
ユニットバスで過ごす時って、暗く感じますか??
おそらく。
使うときって、照明が点灯しているので、
そもそも暗さを感じることってないんじゃないでしょうか。
暗くなるであろうところには、しっかりと照明を
計画しているはずなので、暗くないはずです。
それと。
ユニットバスで息苦しいって感じたことありますか?
もちろん。
窓をあければ、もっと空気の入れ替えができて、
苦しい感じはないんじゃない?
って思うかもしれませんが。。
仮に苦しそうになったら、換気扇をまわすことで、
空気の流れができますから。
窓を開けるよりも、計画的に換気できますよ。
いやいや。
法律で、必要な採光が決まっているんじゃない?
もちろん。決まっていますよ。
なので。窓を全くなしにするのではなく、
窓を完全に遮光できるようにしておけばいいんですよね。
ただし。法的に必要な最小限の窓で、シャッター等で
閉め切ればいいんです。
窓はあれど、最小限で閉じてしまえる。
結果、日差しをなくせる家が実現できてしまいます。
あれ?
なんだか、窓は必要最小限でいいように思えてきた。
そんな方も多いかも。。
もう少し深堀してみましょう。
明日に続きます。