建築家・ナイトウタカシさんのブログ「家の当たり前を考え直してみる㊲(家具⑥)」
家の当たり前を考え直してみる㊲(家具⑥)
2025/03/23 更新
先日から続いてる、少し変わったお話。
よく考えてみると、家って、いろんな当たり前を
積み重ねてできているんですよね。
その当たり前を外してみると、自由な家づくりになる
なんてこともありますから。
昨日は、壁に一部固定された造作家具ではなくて、
自由に動かせる家具についてお話しました。
それを踏まえて。
家具が動かせるって、意外と便利なのでは?
って思っていただいたかなと思います。
今日はその続きです。
動かすことができる家具を採用するとき、
いくつか気にかけた方がよいことがあります。
ひとつ目は、しっかり固定できること。
えぇ??動かせる家具なのに、固定って?
そんな声が聞こえてきそうです(笑)
昨日ご紹介したワゴンであれば問題ないのですが、
ある程度の大きさで、相応に重さがある家具の場合、
動かした後、配置が決まったら、そこから
動かせないようにしないといけません。
ちょっと触っただけで動いていったら危ないです。
家具に子供がぶつかってもいけないですし、
家具の上のおいてあったモノが落ちたりすると、
いけませんよね。
ここ!って決めたら、動かないように設定できる。
そんな仕組みが必要です。
二つ目は、しっかりとした造りの家具であること。
家具って、どれもしっかりしてるんじゃない?
そんな風に思ったかもしれません。
そもそもなんですけど。
背面に壁があることを前提とした造りと、
自立することを前提とした造りとでは、
家具本体の構成が違っています。
移動するのであれば、自立することを前提にして
押したりしても大丈夫な強度を持たせたいです。
内容物が重いと、家具を移動し始める時に
家具の側面へと強い力が必要になりますから。
無理に押したり引いたりするとゆがみますよね。
三つ目は、キャスターの強度について。
軽いモノを収納する家具であれば、さほど気にならない
かもしれませんが。。
例えば、本等があると、かなり重くなります。
その重量に適合するキャスターでないとすると、
沈み込んでしまい、スムーズに移動できなくなります。
何をどれくらい収納するための家具なのか。
それをハッキリさせた上で、適正な金物等を
採用することが求められます。
ネット等で購入できる、キャスター付きの家具が
どこまでの重量に耐えうるものなのか。。
造作しないなら、それをしっかり見極めてから
購入するといいでしょう。
もう少しあるのですが、長くなったので、
明日に続きます。