建築家・ナイトウタカシさんのブログ「家の当たり前を考え直してみる⑰(トイレ②」
家の当たり前を考え直してみる⑰(トイレ②
2025/03/01 更新
先日から、少し変わったお話。
よく考えてみると、家って、いろんな当たり前を
積み重ねてできているんですよね。
その当たり前を外してみると、自由な家づくりになる
なんてこともありますから。
昨日からは、トイレの手洗いについてお話してます。
そもそもなくてもいいんじゃない?なんて。。
強烈な問いかけをしつつも、小さい手洗いは
実用的じゃないので、困りますよね。
そんなお話でした。
今日はその続きです。
トイレの手洗いといえば、背面のタンク上の手洗を
指すことが多かったですよね。
ただ、最近はタンクレスが多くなっているので、
別で手洗いという方が主流です。
タンク上の手洗いは、別付けの手洗いに比べると、
多少大きいのですが、微々たる差。。
それに、便器の横から手を延ばすので、使いにくい。
しかも、水等がこぼれたら、掃除しにくい。。
そう考えてくると、トイレの手洗いどうしよう?
って思えてきませんか?
とはいえ。
やはり生理的に、手を洗わないのがいやな方もいるので、
その場合は、思い切って、こんな方法はどうでしょう?
一つ目は。
トイレを少し広げて、小さ目の洗面台をレイアウトする。
洗面台であれば、小さめでも手を洗うには十分な広さです。
遠慮することなく、しっかり手洗いできますよね。
ただし。レイアウトに工夫が必要ですので、
その場合は、設計士さんに相談してみてくださいね。
二つ目は。
ドアを自動にしてしまうことです。
自動??ってできるの??
って思ったかもしれません。
製作建具ではなく、メーカーの既製品でもセレクト可能です。
数年前のコロナの影響で触れることなく、センサーで
開閉できるシリーズがいくつかのメーカーから出ていました。
自動ドアにして、その脇に大きな洗面を準備すれば、
手洗を兼用して、サブ洗面として機能しますよね。
魅力的に聞こえますが。。
かなり値段が高いことが一つあります。
普通の引き戸に比べると4倍以上しますから。
トイレのドアにそれだけのコストをかけるのか。
その辺が論点になりますね。
というか。
トイレのドアにコストをかけたくない。
そう思うのも、ある意味、先入観ですから。
それともう一つは、鍵です。
鍵が設定できないということでなく、取り付けは可能ですよ。
ただし。
鍵は自動でなく、手動なので、そこは触らないといけません。
せっかく自動にした意味がありませんよね。
どこまでこだわるか。それに尽きます。
ということで。
トイレに小さな手洗いを取り付ける。
それって、当たり前なことでもありません。
どんな使い方をしたいのかで全然違ってきますから。
みなさんはどう思いましたか?