建築家・ナイトウタカシさんのブログ「巾木って何とかなりませんか?②」
巾木って何とかなりませんか?②
2024/12/31 更新
昨日かあら、内壁と床の取り合いにある、
巾木をなくせないのか?
そんな問いかけへどうお答えしたのか
についてお話しています。
そもそも。。
巾木って、なんであるんだと思いますか?
もし。
なくていいなら、やめてしまえばよいはず。
よく言われる巾木の役割の一つは。
壁を保護するためです。
掃除の際、掃除機が壁に当たると、
傷がついたり、汚れたりしますから。
巾木って、壁紙と塗り壁とかと比べて、
堅く拭き取りしやすい素材になってます。
もし、それだけなら。
気を付けて掃除するからなしでいいです。
という方がいてもおかしくないですね。
ただ。もう一つ役割があるんです。
床と壁の素材って、違うことが多いです。
例えば、床はフローリングで壁はクロスとか。
もし、巾木がないとすると。。
床と壁の接点がきれいに仕上がりません。
床は、ある程度まっすぐに仕上がるのですが、
壁紙とか塗り壁は、かなり難しいです。
頑張ってまっすぐに仕上げようとしても、
人がやることなので、限界があるんです。
実際、ほんの少しでもまっすぐでない箇所が
あると、ものすごく気になります。
仮に、隙間があいたりすると、コーキングで
埋めたりすることになると思いますが。。。
それこそ、コーキングに埃が付着して、
取れにくくなって、汚れていくことに。。
それ。困りますよね?
ちなみに。
塗り壁の時は厚みを完全に均一にできない
ということで、巾木がないと、床付近で
壁が波打って見えてしまいます。
以上から、かなり小さくてもいいので、
巾木はあった方がいいと思いますよ。
少し余談ですが。。
巾木と同じく、壁と天井の取り合いには、
廻り縁という部材を取りつけます。
でも、最近は、取りつけないことも
多くなっています。
その理由は。
見た目がスッキリするし、コストも
下がるというもの。
ただ。
壁と天井の素材が、クロスとか塗装とか
同じであれば、なしでもいいのですが、
異素材であれば、入れておく方がいいです。
床のお話で出ましたが、
ちょっとした不陸がかなり目立つので。
巾木が必要だということは理解できたと
思いますので、どんな巾木があるのか。
明日以降で、具体的にご紹介していきます。