建築家・ナイトウタカシさんのブログ「無垢の木を家づくりに生かすには?②」
無垢の木を家づくりに生かすには?②
2024/11/09 更新
昨日から、無垢の木についてお話しています。
みなさんの身の回りで見かける木って、
もしかすると、無垢じゃないことが多くなっています。
突板とかプリントしたシートとか。
なぜ、そうなってきているのかをお話すると、
無垢の木を取り入れる際の大事なことがわかるので、
今日は、床を例にしてお話ししていきます。
床に無垢のフローリングを使うとします。
昨日チラッとお話しましたが、裸足で歩くと、
その肌触りが抜群によくて、そのまま座りたくなるほど。
それに、見た目もすごく自然な表情があって、
いい風合いなんですよね。
仮に傷がついても、奥まで本物なので、
目立ちにくいし、それがいい味になっていきます。
ここまでお話すると、ぜひ無垢に!って
思う方も多いんじゃないですかね。
ただ。
無垢ゆえの性質があるんです。
一番よく話題になることなんですけど、
季節によって、木の幅が微妙に変化していきます。
変化??って思ったかもしれません。
冬場は空気が乾燥するので収縮して、
夏場は逆に膨張します。
何でそれに気が付くかとというと。。
板と板の間の目地を見るとわかります。
夏場は目地が細いのですが、冬になると
幅が広くなります。
広くといっても、すごい幅じゃないですよ。
でも。隙間はあるなって思うくらい。
隙間ができることで何かあるの?
って思ったかもしれません。
床なので、埃ってありますよね?
その細い隙間に埃が入ってしまうと、
掃除が大変かもしれません。
それと。
冬の収縮した時に感じたりすることがありますが、
板が反ったりすることもあります。
とはいえ、通行に支障があるほどではありませんよ。
でも。歩くと、それを感じます。
無垢の材料なので、それって当たり前というか
とても自然な現象なんです。
えぇ?そういうの嫌だなぁ。。
って思ったのであれば、無垢でない方がよいでしょう。
無垢以外であれば、極端な変化はほぼなくて、
カタチが安定していますから。
なので。無垢を使いたい場合には、そういう現象がある
ということを理解した上で採用が必要です。
それと。
もう一つ大事なことがありますが、長くなったので、
明日に続きます。