建築家・ナイトウタカシさんのブログ「住宅展示場って参考になります?③」
住宅展示場って参考になります?③
2024/11/06 更新
昨日は、住宅展示場が家づくりの参考になるか?
について、一つの視点をご紹介しました。
スケール感(広さとか)が参考にならないだけで
動線計画とか部屋の組みあわせ方等については、
参考になります。
気に入った動線等を自分たちの家の規模に
落とし込むのは、設計士の役割ですから。
そんなお話でした。
今日はもう少し違う視点からお話します。
モデルハウスをご覧になった人たちから
よくお聞きすることとして。。
豪華な材料が使ってあるので、高級感があって、
なかなか参考にならない。
という主旨のことです。
確かに、豪華に見せることって、モデルハウスとして
すごく大事なことです。
これがいいでしょう?ってメーカーが主張するのに、
安っぽく見えたら、家づくりを依頼しないでしょうから。
でも。
豪華に見えることと、豪華に見せることって、
同じではないんです。
どういうこと???
って思ったかもしれませんね。
例えてみた方がわかりやすいかも。
例えば、リビングの床を見てみましょう。
高級そうな本物らしきフローリングだとします。
らしきって(笑)
おそらく、無垢ではなくて、表面に2-3mmの
無垢材が張ってある複合フローリングだと思います。
なんとなく、すごく高級そうに見えるでしょう。
もちろん。シートを張ったものに比べれば
割高ではありますよ。
でも。
無垢とか、挽板(2-3mmの本物)のフローリング
って、「普通に」入手できますので、採用できますよ。
でも、お高いんでしょう?
って声が聞こえてきそうです(笑)
もちろん、比較対象がシート張りのものであれば、
お高いですよっていうでしょうね。
でも。
それを家全体に採用したいんですか?
例えば、お客様が来る玄関ホールやLDだけ
に限定すれば、ビックリするほどの金額でも
ないでしょうね。
壁にすごいタイルが張ってあるって?
部屋の全面にタイルを張るとすごい金額でしょうけど、
アクセントで張るくらいであれば、やれる範囲です。
つまり。
「なんとなく」高級そうに感じている材料って、
使い方しだいであって、メリハリつければ、
採用して、高級そうに見せることってできます。
高級そうでないにしても。
このフローリングの色や肌触りが好きとか、
この大きさのタイルをこういったところに使うと
おしゃれに感じるなとか。
そんなふうに、部分に分解してみると、
自分たちの家づくりでも採用することってできます。
あれ?
そう考えると、すごく参考になると思いません?
まだ続きがあるので、明日にしましょう。