建築家・ナイトウタカシさんのブログ「住宅展示場って参考になります?②」
住宅展示場って参考になります?②
2024/11/05 更新
昨日は、住宅展示場についてお話しています。
家づくりを始める前、依頼先を探すときに
いろいろと見学に行くという方がほとんど。
それはそれでいいんですよ。もちろん。
住宅展示場の家って、とっても大きいし、
これでもか!って豪華な感じに仕上げてますよね。
しかも、提案してもらったりすると、
金額がビックリしたりするんですから。。
自分たちの家づくりには、参考にならないな
って思う気持ちはわかります。
でも。そこで住宅展示場に行かなくなるのは
もったいないですよ。
そんなお話でした。
今日はその続きです。
少し冷静に考えてみましょう。
順にお話ししていきます。
規模が大きくて参考にならない?
確かに、「ある意味」その通りです。
35坪の家づくりをするのに、100坪の家を見ても。。
って思うのは自然です。
でも、それって。
スケール感が合わない「だけ」ですよね。
リビングの広さが40帖あるとして、
自分のリビングが10帖とすると広すぎます。
そう。広さは参考にならないだけですよね。
LDKのカタチとか、和室があったら、
その配置とか、リビングとの関わり方とか、
階段の大きさではなくて位置とかカタチって、
参考になると思いますよ。
いろんなモデルハウスを見ることで、
それまで知らなかった間取りのこととか、
動線上どういった工夫がされてるかを知ることができます。
気に入った動線とか空間を自分たちの家のスケール感で、
どう実現するかは、設計士の役割ですから。
つまり。
間取りの考え方、特に動線の考え方って、
とても参考になるはずなんです。
このモデルハウスのここの間取りがいい。
この動線が自分たちの暮らしに合いそうだ。
そんなふうに、広さではなく、使い方や暮らし方を
視点に見てみると、とっても参考になりますから。
そういう視点を持てると、より多くの実物を
見れば見るほど、実物をもとにした経験値というか
知識が増えていくので、自分たちの実現したい暮らしを
イメージしたり、共有するのに多いに役立ちます。
あそこの〇〇(ハウスメーカー)で見た、
キッチンから洗面、風呂へのつながり方だと、
掃除がしやすいし、行き止まりなくていいよね。
キッチンの前にカウンターがあったけど、
あのカウンターがあればダイニングテーブルいらないよね。
漠然と見学するのではなくて、そんなふうに、
視点を絞ることで、すごく参考になるんだと思います。
でも。。
もっともっと参考になることがあるんです。
明日に続きます。