建築家・ナイトウタカシさんのブログ「「この土地っていいと思います?」⑭」
「この土地っていいと思います?」⑭
2024/10/17 更新
昨日は、いい土地とは言いにくいポイントの
一つとして、隣家の状況についてのお話でした。
日当たりや樹種によってはグングンと成長するし
隣家の方のお手入れ状況によっては、
敷地内に入ってきたりして、困ることになるかも。
ということで、植栽についてもしっかりチェック
するといいですよというお話でした。
今日は、このテーマでは最後のお話です。
いい土地とは言いにくいというポイントについて
いくつかお話しておきます。
まず最初は、道路についてです。
突然ですけど。
理想的な道路の幅って、どれくらいだと思いますか?
それを考えるには、大型店舗等で見かける駐車場を
想像してもらうといいかもしれません。
よくある駐車場で、通路部分の幅っていくつくらい
だと思いますか?
よくある幅は、5.5m~6mほど。
つまり、それくらいの幅があれば、敷地へ車を
停める時に困らないということ。
でも、それ以下だからダメではありません。
もし、4mとかであれば、敷地内に1.5mほどの空地を
設ければ、駐車はしやすくなります。
ただ、1.5m控えて駐車場を確保して、残った土地で
家の計画ができない広さであれば、好ましくないです。
それと、4m未満の場合は、敷地内で後退して敷地を
設定する必要があり、その分敷地面積が小さくなるので、
注意が必要です。
実際、4m未満だと、車での通行が結構大変です。。
ちなみに。
幅は広ければ広いほどいいというわけでもありません。
広いなりに、交通量が多かったりすると、
車の出し入れが難しくなりますから。
以上から、5.5-6.0mくらいが理想です。
次のポイントは、電柱の位置について。
道路には、電柱が立っていることが多いです。
その電柱が、隣家との境界線上にあればよいのですが、
変な位置にあったりすると、困りますよね。
それと、電柱に支線(斜め線)が付いているケース。
支線って、必要があって取り付けているので、
取り外してもらうのは、難しい。
なので。もし、支線がじゃましてるような敷地であれば
あまり好ましくないことが多いかなと思います。
最後に。
結構大事なことなんですけど、インフラの整備。
街中であれば、よほど大丈夫なんですけど、
郊外の土地で、特に市街化調整区域に家を建てる
なんて場合に、この話が出てきます。
水道とか電気って、どこでもあるわけではありません。
もし、近くにそれらがなければ。。。
敷地まで、引っ張ってこないといけません。
その費用って、役所持ちではなく。。
家づくりをする方の費用負担になるんですよね。
以前、主要道路から数十m水道を延長した方がいましたが
数百万円の出費となりました。ビックリですよね。
予定していればよいのですが、そうでもないと。。
大変ですから。
なので、インフラについてもしっかり確認すると
安心です。
ということで。
「いい」土地に出会うための大事なポイントを
長きにわたってお話してきました。
これらをすべてチェックしながら探すのって大変なので、
しっかりとサポートしてくれる設計士と相談しながら、
土地探しを進めていくといいと思います。