建築家・ナイトウタカシさんのブログ「トイレもしっかり考えたい④」
トイレもしっかり考えたい④
2024/08/06 更新
昨日は、トイレをどこに配置するのか。
当たり前な位置ではなくて、別の考え方で、
別の場所に設置したお話をしました。
何を優先するのかで、最善の場所が
異なってきますよ。
そんなお話でした。
今日は、トイレの中でも、別の内容で、
手洗いのお話。
トイレの手洗いっていうと。。
便器の奥に便器と一体になった手洗いと
トイレ内の手前に便器とは別で手洗いを
想像されるのかなと思います。
実は、このトイレ手洗い。
最近、要望されない方がいたりします。
一番のポイントは、掃除のこと。
トイレで手を洗ってるシーンを想像してみます。
石鹸をつけて洗う方は多くないと思いますが、
ゴシゴシと手を洗えていますか??
なんとなく。
手先だけを洗っているんじゃないですか?
そう。
手を洗うには、ボウルが小さすぎですよね。
子供に手洗いをするよう躾したとして、
ゴシゴシと洗ってもらったら。。
ボウルだけでは納まらず、その周りの壁とか
床まで、ビチャビチャに濡れていませんか?
トイレを掃除するタイミングであればいいのですが、
使っているときに、床が濡れたままになってるって
気になって仕方ないみたいです。
だったら。もっと大きい手洗いにすれば?
って話なんですけど。。
手洗のためだけに、トイレを広くするのは、
得策ではありませんから。
そういう理由から、トイレの手洗いを
トイレの外に出して、大きくする方も
いますね。
昨日ご紹介した、洗面を廊下に面してつくって
トイレをすぐ脇に設ければ、すごくいいです。
だって。洗面であれば、ボウルが大きいので、
ゴシゴシ洗えますから。
でも。。
人によってはなんですが、気になることがあります。
トイレで用を済ませて、洗わないままに、
戸を開けて出ていくことが気になる方がいます。
確かに。
戸を触る前に手をきれいにしたいですから。
でも。。
先ほどの通り、手洗いは大きくしたい。。。
ということで、この方にご提案した方法は二つ。
一つは、ドアを自動にすること。
今は、既製品でも自動ドアはありますが、
当初はなかったので、特注対応。。
コストが合わずに断念。。
二つ目は。。
開き戸にして、鍵もラッチもなしにしました。
どういうこと?って思ったかも。
イメージだと、レストランにある厨房への出入り口。
腕や足、背中で押せば、扉を開閉できるカタチ。
手を触れずに、開閉できるようにしたわけです。
ただ、鍵が付かないので、それは了承いただきました。
人が入っていることがすぐわかるようにしたので、
問題ないですよとのことでした。
ここまでやるかは別として。
トイレの手洗いって、いろいろあります。
どうしたいのかをしっかり考えて計画しましょう。