建築家・ナイトウタカシさんのブログ「造り付けの家具ってどう?⑥」
造り付けの家具ってどう?⑥
2024/01/17 更新
昨日は、家具を木目の自然な風合いにしたい!
ただ、無垢板より価格は押さえて。
そんなわがまま(笑)を実現するために、
突板で家具を構成する方法をお話ししました。
唯一気になるところはあるものの、
バランスよく形にできそうでしたよね。
今日は、これまで続いた木目の質感ではない、
他の仕上げについて、お話ししていこうと思います。
木目ではないとなると、パッと思いつくのは、
石目とか金属調になります。
石目だからといって、人造大理石とか天然石を
使うわけにもいかないので、そういった場合は、
以前お伝えした、メラミンの化粧板がオススメ。
なぜ、天然石使えないの?
って思ったかもしれませんが、答えはシンプル。
すごい重量になってしまうからです。
石を使った扉をつくったとすると、
その重さに耐えうる金具がないですね。
あったとしても、経年で下がったりするので、
オススメはしないですね。
ただ。
メラミン化粧板でなく、より本物の質感がほしい。
ということであれば。。
天然石を薄くスライスしたシートがあるので、
それを張りつけると、いい質感になりますよ。
ただし。
薄いシートなので、突板でお話しした通り、
削れてしまうと、下地が見えるので注意しましょう。
石とか木でなく、自分の好きな色でフラットに
仕上げたい!
そんな時の第一候補は、やはりメラミン。
でも。。
メラミンの中に、自分の好きな色がない場合は。。
塗装で仕上げてもいいと思いますよ。
塗装であれば、自分だけの色合いの家具に
仕上げることができますから。
ちなみに。
塗装といっても、いろいろあるのですが、
大きく二つご紹介しておきましょう。
木目を残すタイプと、木目を潰すタイプがあります。
どちらにしたいかは、選べるので、
ご要望あれば、パートナーに伝えてくださいね。
それとは別で、このところ人気のある仕上げとして
モルタルみたいな質感があります。
もちろんですけど。
モルタルで仕上げるのはNGですからね(笑)
そもそも割れやすい素材なのに、
薄く塗る+動くのであれば100%割れますから。
こちらもやはり、メラミン化粧板をうまく使えると
いいのですが。。。
いや、もっとリアルな質感がいいということで、
登場するのは、モールテックスという素材。
内装仕上げの時に登場しています。
薄塗しても、割れにくいということで、
大胆に採用することもあるのですが。。
動かない壁ならいいのですが、挙動する家具では
長い目で見て、割れはかなり発生しやすいです。
それを了解の上であれば、採用も一つかなと思います。
仕上げの話はここまで。
明日は、家具ならではの動きをする金物とかを
ご紹介していこうと思います。