建築家・ナイトウタカシさんのブログ「外壁って何がいいの?⑰(木の外壁1)」
外壁って何がいいの?⑰(木の外壁1)
2023/10/24 更新
ここ数回、小休止ということで、
外壁のお話しから離れていました。
ただ。
小休止といいつつ、かなり濃い内容だったので、
設計事務所を検討している方には、
参考になるお話しだったかなと思います。
今日からは、外壁のお話しをリスタートしていきます。
前回、樹脂のサイディングについて一通りお話ししました。
長持ちするという意味ではいいのですが、
それ以外にも気になる点がありますよ。
そんな感じでしたよね。
お忘れの方は、数回戻ってみてください。
今日ご紹介するのは。。
ここ数年、とても人気のある外壁材、
木質系のサイディングになります。
木質?
はい。ズバリ、木材です。
木材??
昔ながらの古い家で見かける、
あのグレーの??
はい。古い家でも使われてきた、
あの木材の外壁と同じです。
いわゆる古民家とか。
昔ながらの大工さんが建てた和風の家とか。
そういったところで見かけるけど、人気なの??
はい。
全面に採用、部分で取り入れる方がいますよ。
古い家とかだと、木はグレーになっていて、
しかも、反りあがっていて、下地が見えたり。。
長持ちしないんじゃない?
しかも。
なんだか古めかしい感じだし。。
外壁に使う木材の説明をさせてもらうと、
こんなやりとりをすることがありますね。
それでは。
実際のところ、木質系の外壁材どうなの?
そんな声が聞こえてきたのでお話ししましょう(笑)
まず、ネットで調べていただくとわかりますが、
メリットの一つとして、「風合いがいい」
なんてあります。
他素材みたいに人工物でなく、自然素材ですので、
とても優しい雰囲気で、風合いはよいですよね。
そして。経年で、色がグレーに変化していきます。
その経年変化も、木質系の良さの一つになります。
ただし、グレーに変化していくことを美しいと
感じることができない人にとってみれば、
変化ではなく、劣化という感覚になります。
それと、最初の茶系の色合いから
全体がグレーになるまでに、両者が混ざったタイミングも。
雨や日差しのよく当たるところは、早くグレーになりますし、
そうでないところは、相応に時間かかります。
その途中のプロセスを楽しく待てればよいのですが。。
なんだかきれいには見えない!ということであれば、
そもそもの採用を考え直した方がよいかもしれませんよ。
最初の茶系の木目の色合いが好き!
という感性の方であれば、窯業系サイディングが
いいかなって思います。
ちなみに。
グレーになるのが嫌な場合は、着色してもいいですね。
木目を生かした塗装があったりしますから。
ただ。この塗装。あまり長持ちしないんです。
なので。他素材より、短いスパンで、
塗り替えが必要になったりするので、注意が必要です。
長くなったので、続きは明日へ。