建築家・ナイトウタカシさんのブログ「窓ってどう決めるの?⑨(横長縦長の窓<続」
窓ってどう決めるの?⑨(横長縦長の窓<続
2023/09/24 更新
断熱性や防犯性、清掃性がいいこともあって、
最近の家では、よく採用されるんです。
そんなお話しでしたよね。
今日は、その続きのお話しです。
横長、縦長の滑り出し窓。
それに共通する特徴がもう一つあります。
引き違い窓に比較すると。。
かなり、気密性がいいことでしょうか。
えぇ?最近の引き違い窓であれば、
気密性能っていいんでしょう?
そんな声が聞こえてきそう。
もちろん。かなりよくなっていますよ。
ただし。。
体感として大きな差になるということではありません。
(隙間風があるとかはないです)
マニアックなまでに気密性能のこだわる
一部のマニア工務店(笑)の場合ですと、
「全然」違うんです!っていうくらいのレベルです。
実際、気密測定ということをしてやっとわかるくらいなので。
気密にしっかりこだわります!
そうであれば、滑り出し窓はセレクトのひとつになるでしょう。
それと。
共通して、よく話題になる点といえば、網戸。
滑り出しの操作方法によって、網戸の種類が異なりますが、
オペレータハンドルというクルクル回して開閉するタイプの場合
網戸は、開閉できなくて、FIX(固定)になります。
もしそれを掃除したい場合は、周囲のパッキンを外すことに。
それが手間という方もいるので、しっかりチェックしてくださいね。
逆に。
網戸がしっかり固定されたままなので、虫が入りにくい。
そんな捉え方もできます。
別のハンドルの場合は、窓を開けてから網戸を閉めるので、
その瞬間にムシの侵入はできたりしますし、閉め方が甘いと、
入ってきてしまいますから。
ムシは絶対NG!ということでしたら、
滑り出し窓で、オペレータハンドル仕様にするといいですね。
あとは、縦滑りだし、横滑り出しの特徴ですよね。
縦滑りだしは、壁を伝ってくる風をキャッチしやすいです。
つまり、部屋に風を導きやすいという意味です。
ただ。正面から吹いてくる風ではないですから。
例えば。隣家との壁の間であれば、ビル風みたいに
壁をつたって風が走るので、それであれば取り込みやすいですね。
縦滑り=風を取り込めるというのは、少し大雑把かなと思います。
横滑り出しの特徴は。
開けたときに、ちょうど、庇みたいになるので、
窓を開けてる間に雨が降ってきても、中に入りにくいです。
これ。結構いいですよね。
他の窓の場合って、窓閉めないと、雨入ってきますから。
それと。窓を開けたときに、下が開くので、
中を覗き込まれたくない場合は有効です。
お風呂の窓とか。
仮に下から見たとしても、見えるのは天井くらいですから。
それでも、しっかり換気はできるのは、優れものですね。
ということで。
縦長、横長の窓の特徴をお話ししました。
特に、水回りなんかには、よく採用されますので、
何を大事にするのかをハッキリさせながら、決めていくといいですよ。
明日は、違う窓のお話しです。