建築家・ナイトウタカシさんのブログ「下地材をおしゃれに使う④」
下地材をおしゃれに使う④
2023/09/07 更新
昨日は、木毛セメント板という素材を
ご紹介しましたよね。
カフェとかでみかけたりします!
そんなお話しをいただいたりしました。
お話しした通り、見た目もそうですが、
吸音してくれるので、大勢が集まるカフェとかですと、
機能的にも、いい仕上げになりますね。
もちろん。
住宅でもいいですけどね。
さてさて。
今日は、「いかにも」な下地材についてのお話し。
こんなの使っていいの?
と思われるかもしれませんが(笑)
見方によっては、クールに見えるかも。
こちらご覧ください。
これから家づくりされる方だと、
あまりピンと来ないかもしれないのですが、
これ、ほんとに下地の材料だったりします。
針葉樹合板っていいます。
最近の木造の家だと、構造用の部材として、
2.4cm厚のこの合板がよく使われるんです。
なので。
大工さんとか現場の人に、これが仕上げです!
っていうと、「これでいいの?」って言われます(笑)
ハッキリとした木目が好きで、かつ節が見えてもいい。
それが武骨でかっこいい!
そんな風に感じる場合には、採用するのも一つです。
もちろんですが、補強にもなるので、
それもメリットの一つかもしれませんね。
ただし。そのままでは、けば立っていて使えないので、
表面をサンダー掛けたりすることをオススメします。
次はこちら。
先ほどに比べると、かなり大人しい感じですよね。
こちら。ラワン合板といいます。
こちらも、普通に下地材としてよく使うのですが、
思い切って、それをそのまま仕上げにする場合もあります。
木目が激しくないので、壁とか天井、さらには、建具にも
使ったりすることがあります。
コストダウンのため。
っていう設計士さんもいるそうですが、いろいろ考えると
そうでもないと思います。
あくまで、この質感が好き!
その感覚があるのであれば、採用を検討してもよいと思います。
最後はこちら。
シナ合板っていいます。
もしかしたら、見かけたことあるかもしれません。
昔ながらの和室に付属する、押入の内装って、
このシナ合板がよく使われていたので。
(今でも採用する方もいます)
前者2つに比べると、木目はほぼなくて、
白くて繊細な印象の板。
この質感を好んで採用する建築家さんって、
意外にも多くいらっしゃいます。
下地材としても使いますが、実は、表面仕上げとして
採用する場合の方が多い素材かもしれませんね。
こちらも、壁、天井、建具によく使われます。
和モダンな空間にはフィットしますし、
木目は感じつつ、大人しい、繊細な印象のインテリアを
目指すのであれば、一つの方法かなと思います。
ほんと。下地材でも、使い方しだいですね。