建築家・ナイトウタカシさんのブログ「壁仕上げの重鎮(笑)。タイルのお話し②」
壁仕上げの重鎮(笑)。タイルのお話し②
2023/08/24 更新
昨日からスタートした、壁仕上げの重鎮(笑)、タイル。
これから家づくりされる方の場合、
タイルにいい印象を持っていないことがあるので、
その辺をお話ししましたよね。
今日からは、タイルのもつ表現力を余すところなく、
順番にご紹介していこうと思います。
ちなみに。私は無類のタイルマニア(笑)
とはいえ、誰でもわかりやすくお話ししていきますね。
ひと昔前に、浴室の壁によく使われた10cm角のタイル。
もちろん、そのタイルだって、まだありますよ。
だからといって、それをそのまま紹介しても仕方ないので、
同じ大きさのタイルなのに、おしゃれに見える。
そんなタイルをいくつかご紹介しましょう。
まず最初はこちら。
ぱっと見た感じでは、わかりにくいかもしれません。
ただ、拡大していただくとわかります。
よく見てみると。
タイル一枚ごとに、何やら表情がありませんか?
縦筋があったり。
もやってとしたパターンがあったり。
柄がなくても表現が波打っていたり。
細かな格子柄になっていたり。
タイルに柄がプリントしていあるというより、
表面に凹凸があって、表情がついてる感じ。
昔みたいに、均一な面が連続していくのではなく、
凹凸を持たせたり、いろんなパターンにすることで、
存在感のある壁面をつくりだしています。
工業製品っぽくなく、クラフト感があるのも特徴です。
全体的に、優しい雰囲気にしたい。
そんなときには、フィットするのではないでしょうか。
二つ目はこちら。
洗面台とミラーキャビネットの間に採用しています。
規則正しく並んだタイル。
タイル一枚の中に、スクエアな柄が組み込まれてます。
この柄は、表面にプリントされただけでなく、
凹凸もあるので、奥行感がありますね。
そして。
グレーをベースにして、ほんのり色合いが違うタイルを
組み合わせていますよね。
こちらも、均一でフラットな感じというよりは、
規則正しく張ってあるのに、表情が豊かになっています。
タイルの中に表現されたスクエアな格子が、
洋館なんかで採用する、モールディングを思い出させてくれます。
なので。
洋館のようなエレガントなインテリアにしたい!
という方には、とてもいいタイルなんだと思います。
最後に。もう一つ。
タイルの中に葉っぱのような柄が作りこまれてますね。
なぜか、少しアジアンチックな印象がありますね。
独特な色柄なのですが、木目とうまく組み合わせると、
アジアンリゾートな雰囲気を表現できるんじゃないかなと思います。
10cm角という大きさのタイルでも、いろんな工夫がされて、
新しい表現ができるようになっているんですよ。
おっと。ついつい長くなってしまいました。
明日は、これまた、違うタイルのお話しへ。