建築家・ナイトウタカシさんのブログ「地震に強い家にするには?⑧」
地震に強い家にするには?⑧
2023/05/03 更新
昨日は、耐震性能を売りにしている
特定の工法についてお話ししました。
もちろん。
それを採用するのも一つの方法なのですが、
それ以外のことも関係するので、慎重に。
といった内容でした。
今日は、その続きのお話しについてです。
以前、木造の建物の構造について
概要をお話ししましたが、覚えてますか?
地震に対抗するために活躍する壁があって、
その壁の長さで、耐震性が影響するという内容。
その壁は、たくさんあるほど、地震に対抗できます。
(厳密には、配置バランスも重要ですが)
つまり。裏を返すと、壁が必要ということ。
木造の柱だけでは、地震に対抗するのは、
難しいということも意味しています。
少し、比較の意味で、重量鉄骨造について
お話ししておきます。
重量鉄骨造の場合、地震に対抗するのかというと。。
木造とは違って、柱だけで対抗できたりします。
その代わり、柱の太さとか、鉄骨の厚みは、
相応に大きくなります。
柱が頑丈にすることで、壁にする必要がないんですよね。
なので。
柱と梁はありますが、壁のない建物も可能です。
例えば、公園なんかにあるパーゴラみたいに。
その柱と梁で構成されているカタチのことを、
ラーメン構造といいます。
おっと。
あのラーメンではありませんよ(笑)
壁がないので、もし将来、リフォームで、
間取りを変える場合でも、自由度が高いですよね。
壁で地震に対抗する場合は、
その壁をなくすことができないことが制約になります。
ただ。
ラーメン構造の方が強いという意味ではないです。
自由度がどうかというだけですから。
少し話を戻して。。
木造にも、重量鉄骨みたいに、ラーメン構造があります。
ただ、少し特殊な条件なんですよね。
某ハウスメーカーの○ッグフレーム工法とか。
金物工法の○○工法とか。
木造のラーメン構造だったりします。
強いことより、自由度が高いことが優位でしょうか。
でも。
重量鉄骨のような、純粋なラーメン構造であれば、
○ッジ工法という構造形式が、一番かなと思います。
その他は、ラーメンというより、「一部」ラーメンですね。
ちなみに。
某HMや登録工務店しかできない工法でなくても
同等以上の工法を弊社では採用できますよ。
ただし。
相応なコストアップもあるので、費用対効果を考えて
採用を検討していくとよいかなと思います。
この工法が一番強い!
なんて。。。ナンセンスかなと思います。
しっかり見極めていただければと思います。
今日はこの辺で。