建築家・ナイトウタカシさんのブログ「玄関についていろいろ④(昼と夜の演出)」

玄関についていろいろ④(昼と夜の演出)

2023/02/04 更新

昨日ご紹介した、玄関正面の光庭。



その魅力が伝わったようで、

たくさんの方々に御覧いただけたようです。



確かに。

しんしんと雪が舞い降りる様は、素敵すぎます。



さて。

今日も、玄関の続きとなります。



玄関入った正面に、抜け感があったり、

植栽があったりすると、いい演出になりますよね。



もう少し違った視点の玄関をご紹介したいと思います。



一枚目。

これまでご紹介してきた玄関の中では、物理的にも広いです。



でも、その広さがポイントなのではありません。

いくつかあるので、ご紹介していきます。



一つ目は。

正面に見えている階段について。



ガラスに囲われた階段ですが、

ちょうど、北から南に向かってのぼっていくカタチ。



そののぼった先に、大きな窓があって、

日中、階段に光が差し込んでくるように設計しています。



なので。

ご覧いただいているように、

階段は、かなり明るく光っています。



視線の先に、植栽とか抜け感も素敵なのですが、

シンプルに明るいというのも、爽快な気持ちになり、

いい演出になったりします。



そして。

左側の壁をご覧ください。



そうなんです。

玄関脇の姿見なのですが、思い切って、床から天井まで

鏡にしています。



もちろん、姿見として、この大きさは必要ないんです。

何かというと、ご覧の通り、内部空間が映り込むので、

横方向への広がりを感じることができるんですよね。



ちょっとした工夫なんですけど、

あまり玄関幅が確保できない場合は、とても効果的です。





それともう一つは、右側の壁。



はい。そうなんです。

全面タイル張です。

高級感を出すためには、とても効果的ですよね。



しかも。

横長のタイルにすることで、視線が奥へと流れていくので、

奥行感をしっかりと感じることができるようになっています。



さらに。二枚目。

タイル側には、間接照明を設置していて、

そのタイルを、しっかりと照らすようにしています。



天井から、光のグラデーションができていて、

これまた、とてもいい雰囲気を演出してくれます。



この間接照明のみでも、玄関の主照明として

十分な明るさを確保できます。



昼間の光が差し込む階段もよし。

夜の間接照明がつくりだす雰囲気もよし。



せっかくなので、こういった陰影についても

考えていけると、より素敵になりますよ。





ついつい長くなってしまいました。

続きは明日にしますね。

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