建築家・ナイトウタカシさんのブログ「玄関について、いろいろ①」
玄関について、いろいろ①
2023/02/01 更新
昨日は、玄関の「広さ」についてのお話しでした。
なぜ、「広さ」が必要で、何を基準にしているのか。
そんなお話しでしたよね。
今日からは、そういった要望を踏まえつつ、
どんな玄関をカタチにしてきたのかをご紹介していきます。
まずはこちら。
きれいに靴が並んでいますね。
竣工写真ですから(笑)
なんて言ったら、起こられますね。
こちらの玄関の幅は、内法1.65mほど。
ただ、下足入があるので、実際の有効部分は、1.2mくらい。
壁の中心間で、1.82m(1間)となります。
尺(91cm)モデュールでいえば、よく採用する幅。
おそらくですが、賃貸マンションの玄関に比べると、
40cmほどは、広くなりますので、少しゆとりが持てます。
並びきらない靴は、下足入の下に入れてもよいですね。
この幅。
少しは広くなったけど、賃貸マンションと
あまり変わらないのでは?と思われた方がいるかもしれません。
確かに、40cmほどですと、靴2足分くらいですから。
ただし。
玄関脇に、しっかりとした収納力の下足入があるので、
玄関土間側に、靴が溢れてくることは、多くないでしょうね。
以前、下足入としても紹介しましたが、こちら。
床から天井までで、しかも幅もしっかりあるので、
ビックリするほどの収納力。
なので、ほんとに置きっぱなしにしなければ、
靴であふれかえることは少ないはず。
それともう一つ。
「広さ」といっても、幅だけではありません。
玄関土間の奥行で、その印象はずいぶんと異なります。
マンションでよく見かける奥行は、大きくても90cmほど。
一枚目も二枚目も、玄関土間で、1.3m以上。
ちょっとした違いなんですけど、ゆったりとした印象になります。
そもそも。
玄関に人が立つ場合、賃貸では一人でいっぱいだとしても、
二人立てるくらいになっていますので。
さほど大胆に大きくしていないのですが、
人によっては、この大きさ、広さで、
十分にゆとりを感じることができると思いますよ。
ということで。
玄関として、よく見かける幅、奥行は、
今日ご紹介した事例ほどになりますね。
では。
同じ「広さ」でも、より開放的に見せるために、
どんな方法があるのか、参考事例を明日以降でご紹介していきます。