建築家・ナイトウタカシさんのブログ「間取りを考えていくためには?【続きの続き」
間取りを考えていくためには?【続きの続き
2023/01/06 更新
昨日からの続きで、間取りのお話です。
昨日の間取り。覚えていますか?
もし、お忘れのようでしたら、こちら参照ください。
間取りを考えていくためには?【続き】 | 建築家との家創りって? (ameblo.jp)
今日の間取りと昨日の間取り。
見比べてみていかがですか?
共通していることの一つとして、
家の中央付近に、中庭がありますよね。
昨日は、南北長手で、家で完全に囲まれてます。
今日は、東西長手で、一方は開放されています。
開放されてるかどうかで、何が違うか。
どこを開放するのかで、いろいろ違ってくるのですが、
今日の間取りでは、自分の家でできる日影の影響が、
昨日に比べて少ないですよね。
また、風通しも閉じているよりはよくなりますね。
それと。
雨水の処理については注意が必要です。
完全に囲まれていると、ゲリラ豪雨があったりしたら、
たまってしまうこともあるので、しっかり排水を確保しないといけないです。
どこかが開放されていれば、そういった心配はありませんが。
それと。
もう一つ大きな違いがあります。
この計画案を作成するときに、意図していることです。
なんだと思いますか??
ポイントは、日当たりです。
※ただし、高さ方向の工夫をすれば、実際とは異なりますが。。
間取りとしてだけ見ると。。
本日の方が、日当たりは良好になります。
LDKは、中庭に開いていて、南向きですよね。
昨日の場合は、L字型なので、南向きではありません。
それと。
主寝室や子供部屋が、中庭側でなく、南側を向いてますよね。
中庭を介した光ではなく、南側なので日中明るくできます。
ただし。
図面をよく御覧いただくとわかりますが、
南側の窓は、「ハイサイド窓」と記載してありますよね。
南側に腰窓を設置したら。。
道路からのプライバシーが確保できなくて、
日中、ずっと、カーテンを閉めておかないといけなくなります。
ハイサイド窓にすれば、光は取り入れながらも、
プライバシーや防犯性は確保できますから。
本日案であれば、周りに影響されず、日当たり確保できますが、
昨日案ですと、隣家の建ち具合によっては、
日差しが確保しにくくなるかもしれませんね。
なんて。
まだまだ違いはいっぱいあるのですが、
大きなところだけはお伝えしました。
どう思われましたか??
ちなみにですが。
こちらの家では、このほかにも、まだまだ別案がありました。
それに。
採用された間取りは、登場してきていません。
(さすがに採用案はお見せできないので悪しからず)
こんな風に、同じ要望であっても、
何を優先するのかで、全く違う間取りになってしまいます。
それを感じていただけたのであれば、よかったです。