建築家・ナイトウタカシさんのブログ「階段室というか。図書コーナーというか。」
階段室というか。図書コーナーというか。
2022/09/13 更新
とある家の階段。
なんですけど、ちょうどいい図書コーナーに。
お子様にとって、この階段の段差が
腰掛けやすいみたいです(笑)
階段の上の方をご覧いただいて、
気が付いたかもしれませんが、吹き抜け上には、
ハイサイド窓があるおかげで、すごく気持ちいい光が
差し込んできてるんです。
なので。
階段としてだけ使うのは、もったいない。
図書コーナーに使うのであれば、ちょうどよいかもしれませんね。
ハイサイド窓から入った光は、白い壁や天井で拡散されて、
1階のスペースへの光を運んでくれます。
こちらの家。
狭小敷地で、北側道路なので、南側からの光は期待できません。
でも。
このハイサイド窓からの光は、しっかり確保できてるんです。
隣家に遮られることなく。
周辺環境関係なしで、単体の敷地として考えると、
南側に階段??何やってんの?なんて言われそうです。
実際、すごく効果的です。
固定観念にとらわれず、しっかりと見極めておきたいですね。
実は、昨日、とあるお客様のご自宅へお邪魔しました。
その際、話題になったことなのですが。。
お客様の家は、東西長手で東側道路の敷地です。
南側には、隣家が接近して立っているので、
それをふまえて、ちょっとした工夫をすることで、
日中しっかりと明るさのある家になっています。
現在、そのお客様の家の北側に、隣家が建設中です。
とあるHMというか、有名な工務店でしょうか。
お客様のLDKの北面に設置された腰窓の付近、
隣家のリビングの南面窓が計画されていたそうです。
リビングの窓として、かなり大きな窓で、
敷地からしたら、ちょうど真南に向いてます。
でも。
その窓の正面には、1.3mくらいの距離で、
建物が立っています。
その窓。
光入ると思いますか?
しかも、透明ガラスであれば、窓の先に見えるのは、
隣家の窓と壁だけ。。。
結局、隣家の窓は、すごく小さい、高い位置にある窓に
変更になったそうです。
でも。。
高い位置といっても、吹き抜けがあるわけではないので、
光は、ほぼ入りません。
最初にお見せした家のように、
吹き抜けの上の方に、ハイサイド窓があれば。。
かなりな明るさ感を確保できます。
ちょっとした工夫ですよね。
実は。
あるあるなんですよ。
プロの設計士だからといって、
皆が、いろいろ工夫してくれるわけではなかったりします。
せっかくの家づくりですので、
周辺の状況も踏まえた計画にしていきたいですね。
設計士さんとしっかり相談しながら、家づくりしてくださいね。