建築家・ナイトウタカシさんのブログ「狭小住宅だから、当然玄関は狭い?」
狭小住宅だから、当然玄関は狭い?
2022/07/08 更新
とある家づくりの玄関です。
ちょうどいい具合に、光が差し込んでいます。
こちらの家は、狭小敷地に建つ3階建ての都市型住宅。
狭小住宅っていうと、玄関まわりは、かなりミニマムで、
窮屈な印象が多いのですが。。
この広さ。ですから。
奥に見えているのは、玄関収納。
こちらをシューズクロークにしたら、玄関をここまで
広く確保することはできなかったです。
よく見ると。
L字型に展開する玄関って、あまり効率的ではない??
と思われた方もいるかもしれませんね。
手前の土間部分を床にして、そこにコート掛け等収納を
確保した方が有効なのではないかと思ったりしませんか?
もしかしたら、トイレが確保できてしまうかも。。
もちろん、それも一つの計画方針です。
なぜ、こちらの家では、このカタチにしたのか、理由があります。
玄関を広く見せるため?
いやいや。違います。
結果、広く見えていますが、目的は全く違うんです。
こちらの御家族。
お子様が多いので、一緒にお出かけしよう!としたとき、
子供が、廊下に渋滞しないようにしたい!という要望。
そこで。
土間をL型にして、框の長さを確保したんです。
これなら、こっちとあっちに、階段や廊下に渋滞せず、
お子様が腰かけながら、一気に靴を履けます。
将来、子供が大きくなったら??
という声が聞こえてきそうです。
実は、手前側に壁に、フックを取り付けて、
ご主人の自転車を引っ掛けるそう。
自転車のメンテナンスなんかもできそうです。
狭小住宅だから、玄関が小さい。
実はそうでもありません。
もっと、自由な発想で、家づくりを考えてもいいんじゃないかな
と思ったりしています。
こちら。
とある家づくりの現場です。
ちょうどバルコニー床の防水が完了して、これからの激しい雨とかが
来ても、雨漏れの心配は少なくなりました。
そうそう。話は変わりますが。
昨日、こちらの現場では、板金屋さんが、ガルバ屋根を葺いて
くれていました。
屋根の上に立ってみると、照り返しがすごくて、
暑さで、頭がクラクラしそうでした。
そんな灼熱で暑い環境の中、コツコツと屋根を工事している姿を見て、
ほんと、頭が下がる思いでした。
現場の方あっての、家づくりですから。
体大事にしてほしいですね。
そうそう。
昨日、快適さを実現するために、とあるメーカーさんのお話を
うかがってきました。
家での暮らしに、快適さは大事な要素の一つだと思っています。
ただ。
人によって、快適さの度合いは違うので、
この断熱が、この工法が最高!だなんて、野暮なことを
いうつもりはありません。
快適さを実現するための手段については、
常にアンテナを張っています。
なので。
いろんなところから、情報も入ってきますし、
お話を聞く機会も、自然と多くなります。
私としては。
一つの方法に限定されず、いろんな方法を持っていて、
お客様に最善と思われる方法で、快適さを実現したいですね。
昨日のお話も、その一つの選択肢になりそうでした。
次回、実物で、体感をしてくる予定です。
楽しみですね。