建築家・ナイトウタカシさんのブログ「タタミのスペースのつくり方は?」

タタミのスペースのつくり方は?

2022/07/01 更新

フローリングの上に、浮かんでいるようなタタミスペース。

もちろん、浮いているわけではありませんよ(笑)



フローリングの床面から、少し高さを変えるだけで、

しっかりと別のスペースとして見えます。



この段差。

立ったまま、のぼっていくのは、スムーズなのですが、

縁に腰かけてみると、少し低めに感じるかもしれません。



低くといったのは。

よく見かける、段差のあるタタミコーナーと比較した場合ですね。



ソファ代わりに、腰かけて過ごす。

もしそうでしたら、ソファと同じくらいの段差がいいはずですから。



腰掛やすい段差というよりも、浮いた感じの見え方を

優先された結果なんですよね。



段差が大きすぎると、この浮いた感じは、表現しにくくなります。

その辺も踏まえて決めています。



ちなみに。

この浮いた感じは、奥様のこだわり。



私が考えたのは、その浮いた感じを、どうカタチにするか。

技術的な側面や安全性、もちろん見え方等を

関係者と調整して、実現しています。



単に見た目だけ、スッキリ浮いた感じでいい。

そんなわけないですから。



段差が少なくなった分、お子様が落ちても大丈夫なので、

それはそれでよかったんだと思います。



それと。

こちらのタタミコーナーは、ずいぶんとオープンですが。

天井に掘り込まれた窪みに設置したロールスクリーンを

下げてこれば、来客の宿泊にも使えます。



キッチン脇から、フラットでつながるタタミコーナー。



段差がないと、お子様を遊ばせておくのも安心です。



こちらは。

LDKの一角をタタミにしたというよりは、

リビングの近くに、和室を配置したという印象です。



隠れていますが、天井まで高さのある引き戸によって、

完全に部屋として独立して使うこともできます。



ただ。

戸を開放しておけば、リビングの一角として、

広く使えますし、実際のところ、開放感もかなり違ってきます。





最近は、完全に独立した和室をつくる機会は、あまりありません。



来客の時だけ使う。

そんな使い方では、もったいないですよね。



LDKに連続させることで、日常に、自分たちで使えるスペースとして

活用できるといいと思います。



ただし。

見え方にこだわりすぎず、使い方もしっかりと考えて、

それに見合うカタチとして実現していただけるといいなと思います。



タタミコーナー。

なくてもよさそうですが、あるとかなり使用頻度は高くなりますよ。

採用も含めて、いろいろご検討くださいね。

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