建築家・ナイトウタカシさんのブログ「スケルトン階段か?そうでないのか?」
スケルトン階段か?そうでないのか?
2022/02/26 更新
最近は、リモートでの打ち合わせも増えてきました。
私個人的には、リアルが好きなんですけど、
お客様によっては、その方がよいケースもありますので。
リモートのいいところは、場所を選ばないこと。
昨日も、出先のカフェで、いくつか打ち合わせできました。
これから、どんどん増えていきそうです。
ただ。
どこまで行っても、家づくりの工事はアナログですので、
リアルはなくなっていきませんよね。
昨日、それこそ、リモートでの打ち合わせで話題になったのは、
階段についてです。
リビングの一角に、スケルトンの階段がほしい!という奥様と
いやいや、塞がってる方がいいでしょうというご主人。
奥様は、見た目がかっこいいという理由から、憧れがあるそう。
スケスケになっていると、見た目が軽やかなのは、もちろんですが、
視線が奥へと抜けていくので、階段はあるのに、圧迫感が
軽減されるのもいいですよね。
さらに、二枚目の家みたいに、うまく窓の計画ができると、
家の奥まで、光を行き届かせることができたりします。
(光の差し方が、何だか幻想的な写真になってますが(笑))
確かに、いろんなメリットがあって、素敵なので、人気はあります。
では。
ご主人は、このスケルトン階段のどこが嫌なのか。
高所恐怖症ということではないんですよ(笑)
実際、これだけ透けて見えると、高所恐怖症の方には
向かないような気はしますが、階段を降りてくるときは、
透けは感じないので、大丈夫だったりしますから。
それと。
階段のつくりかたを間違わなければ、揺れもありません。
逆に、見た目を重視しすぎるあまり、昇降するたびに
揺れたりするケースもあるので。。その辺気を付けましょう。
話を戻して(笑)
その理由は大きく二つありました。
一つ目は。。
埃です。
こまめに掃除すればいいとはいいながら、
それでも、埃はたまりますよね。
階段を昇降するたびに、それが、落ちてくるのが嫌なんだそうです。
確かに。イメージできますね。
これに対して、こまめに掃除するかいいでしょう?と奥様。
ただ、もう一つの理由は、こちらの画像ご覧ください。
左側は、階段下にある、スタディコーナー。
そうなんです。
階段下スペースを、有効に活用したいんだそうです。
もちろん壁で塞いでしまって、納戸にするのもいいですし、
三枚目みたいに、オープンにして、部屋のオプションスペースにするのも
いいですよね。
階段下にスタディーコーナーがあるとして、
その階段が、スケルトンだと、確かに気になって落ち着かないかも。。
これには、奥様も、なるほどということになりました。
ただし。
次回まで、ご夫婦での議論はかわすそうですよ(笑)
どちらの意見も、納得ですよね。
階段一つとっても、御家族ごとに、いろんなこだわりがあって、
お聞きしていると面白いなって思います。
そういったことを積み重ねることで、
住まう方にとって、たった一つの家を実現していきます。
一朝一夕にとか、直観だけでは、できあがりませんので。
そういった家づくりをサポートしています。