建築家・ナイトウタカシさんのブログ「スリット窓をうまく使い分ける!」
スリット窓をうまく使い分ける!
2022/01/13 更新
パッとご覧になって、どう感じましたか?(一枚目)
すごく明るい洗面と感じませんでしたか?
画像だから、加工してるんでしょう?
そう思われたかもしれませんが、そうでもありません。
こちらの洗面は、昼間の時間は、これくらいの明るさです。
効果的なのは、もちろん、洗面の上に取りついている
横長の窓にあります。
ハイサイド窓は、奥へと光を導いてくれるので、
効果的なんですよね。
それと。
こちらの窓は、北面で、しかも窓近くに、建物がなくて
かなり開放されてるんです。
北面からの光は、強さはないものの、日中安定して
明るさを導いてくれます。
もう一点。
これは意図してなかったのですが。。
窓際の天井が斜めになってるのってわかりますか?
これは、北側斜線という法規制があって、天井を
斜めにカットしているんです。
窓から入る光が、斜めの天井に反射して、
より広範囲に、光を拡散してくれたんです。
せっかくの窓ですので、しっかり効果的にしたいですね。
二枚目の窓はどうでしょうか?
そもそもなんですが。
こちらの窓は、部屋を明るくすることが目的ではありません。
手洗の周りを明るくすればいいだけ。
ということで、敢えて絞った窓にしています。
ちょうど、窓の外が、隣家と隙間があって、
開放されているので、これだけの明るさ感を
しっかり確保できています。
もちろん。
大きな窓にすれば、その分、部屋全体を明るくする
ことはできますよ。
ただ。こちらは、家の1階だったので、防犯上の理由もあって、
スリット窓にしています。
三枚目はどうでしょう??
玄関先で、足元が明るければ、いいという考え方。
足元に設けた地窓からの光が効果的ですよね。
画像でご覧いただいて気が付いたかもしれませんが、
壁や天井を、かなりグレイッシュにしている上に、
窓の前に自転車があって、この明るさ感ですので。
もっと明るく!ということでしたら、
天井付けの横スリット窓を設置してもいいですし、
縦長の窓を一本設置すると、ずいぶんと光が広がって
明るくなりますよ。
防犯も意識した横長、縦長の窓をうまく取り入れて、
必要な明るさ感を確保する。
窓を計画される時に意識していただけるといいですよ。
窓一つとっても、いろいろ楽しめますから。