建築家・ナイトウタカシさんのブログ「家事ラクにする一つのポイントって?」
家事ラクにする一つのポイントって?
2021/11/16 更新
昨日、とあるプロジェクトで話題になったことの一つ。
清掃性についてです。
共働きの場合、奥様は、仕事に家事にと大忙し。
いろんな家事がある中でも、掃除しやすさは、大事な一つですよね。
今までに、どんな工夫をされてきたんですか?
との問いかけをいただきました。
いろんな工夫はしてきたのですが、その中から
いくつかについてお話をしたので、こちらでもご紹介しておきます。
一つ目。
一番簡単なことなんですけど、
床をフラットにすること。
ですよね。
最近は、ほとんどのお客様が、新居で、お掃除ロボットを購入されます。
そのロボットくんが、家中をくまなく動き回れるようにするには、
床の段差がないことは重要です。
ただ、最近は、スキップフロアのように意図的に段差をつけない限り、
よほど段差ができることはありません。
意図せずとも、できあがってしまうことかもしれませんが、
スキップフロア等にすると難しくなります。
空間の変化をとるのか、掃除しやすさをとるのかは考えながら
採用してみてください。
二つ目。
一枚目の画像で意図していることの一つなんですけど、
床に仕上げです。
ビニル素材にしているので、水気を含んだ汚れがついても
浸透せず、後々でも、ふき取りやすいですね。
特に、水を扱う場所は、ぜひ採用しましょう。
三つ目。
動線です。
一枚目の家は、ずいぶんと奥まで、ビニルの床素材でつながっています。
この動線は、こんな感じ。
玄関→シューズクローク→手洗い→ランドリー→洗面脱衣→浴室
お子様が当時野球をやっていて、ドロドロになって帰ってきます。
そのドロドロを、フローリングの床に持ちこんでほしくない。
なので、上記の動線ができていれば、帰宅したお子様たちは、
手を洗って、ユニフォーム等を多目的シンクに脱ぎ捨てて、
シャワーを浴びてキレイになってからLDKに入ってきてくれます。
スポーツをしているお子様がいる奥様は、
そうそう!と思っていただけるはずです。
この動線は、意図しないと成立しませんので、必要になりそうなら
考えておくとよいですよ。
四つ目。
最近、CMでもやってるそうですが。
浮いてる便器です。(二枚目)
便器が床置きになっている場合、その便器と床の取り合いの掃除は、
なかなか難しいです。
特に、小さな男子がいる場合は、床が結構汚れるため、
その掃除のときに、便器周りの汚れがストレスになるそうです。
二枚目のように、浮いていれば、掃除は相当楽ですよ。
座ると、ガクッと取れてしまいそうですが(笑)
裏にすごい補強がしてあるので、ほぼあり得ないでしょうね。
五つ目。
三枚目の画像から、わかりますかね。
ヒントは、扉周りです。
よくご覧いただくと、この扉。
建具の上に枠がないですよね??
天井がつながっていて、開放感があってかっこいいのですが、
それだけでなくて。。
枠があると、その枠の上に埃がたまりますよね。
なんかすごいところに目がいってますが、
実際に、お客様から、それが気になるということで、
こちらのメーカーの建具を採用したことがあるんです。
特に、ハウスダストアレルギーなんかを持ってる方だと
その辺は配慮されてもよいかもしれませんね。
ずいぶんと長くなってしまったので、この辺にしておきますが、
掃除のしやすさって、家事ラクには大事な要素です。
いろんなアイデアを取り入れていけるといいなと思います。