建築家・ナイトウタカシさんのブログ「造作の洗面台をつくる時には?」
造作の洗面台をつくる時には?
2021/11/04 更新
洗面カウンターですね。(一枚目)
メーカーの既製品ではなく、家具屋さんで製作してもらってます。
製作してもらうと、天板や表面の仕上げ、色柄まで、
自由にセレクトすることができます。
よほど突飛な形でなければ、自分だけの洗面も可能ですよ。
ちょっとした違いで、見え方が変わったりするので、
いろんな画像を参考にしたり、プロの意見を聞いたりしてくださいね。
一枚目の洗面。
ツヤのある木目の面材に、きれいな石目の入った人工大理石の天板。
スッキリとしたモダンな雰囲気ながらも、高級感のあるデザインです。
モダンでかっこいい印象になっている大事な要素は、水栓です。
水栓って、蛇口のことです。
よく見ていただくと、角形で直線的。
把手がフラットな板になってますよね。
この洗面だからこそ、使いたかった水栓だったりします。
水栓が違ったりするだけで、ずいぶんと印象変わりますから。
例えば、二枚目。
一枚目と比べると一目瞭然ですよね。
水栓のいろんな箇所が曲線で構成されていて、
優しい雰囲気です。
少しクラシカルな印象がありますね。
ですので。
こういった、かわらしい洗面台とか、洋館なんかにある
エレガントなインテリアで採用すると、とても相性がよいです。
こちらの場合は、円形の洗面ボウルだったり、
モザイクタイルを使った天板だったり、かわいらしくまとめてます。
水栓と雰囲気を合わせて、セレクトしてあるのが、
タオル掛けですね。
壁に取り付けする固定部分が、球型なので、
水栓の曲線と相性がバッチリです。
こういった金物って、チグハグだと結構目立ちます。
しっかり全体を意識して、統一感のあるセレクトをしましょう。
最後は、三枚目。
もちろん製作家具ですよ。
壁から取り出した水栓は、形状がとてもシンプル。
それが、とても印象的ですね。
それと。
タオル掛けも直線型で、余計なラインがありません。
天板は、人工大理石で、天板と洗面ボウルが一体で、
天板と三面鏡の間の壁は、キッチンパネル。
これらが、真っ白で目地がなく、シームレスにつながっている。
これって。
丁寧にラインが消されたミニマルなデザインなんです。
壁がタイルだったら、目地がでますし、
洗面ボウルが陶器だったら、その取り合いにわずかなラインがでますので。
ちなみに。
シンプルとミニマルって、全然違いますから。
シンプルは、装飾がなくて、単純。
ミニマルは、単純なだけでなく、意図してそぎ落としてますから。
その話は、また今度にして(笑)
そうそう。
話を戻すと。
洗面を製作する場合は、形や素材、金物から周りの仕上げまで、
しっかりと意識を向けて、コーディネートしていくとよいですよ。
チグハグにならないかは、プロの相談してみてくださいね。