建築家・ナイトウタカシさんのブログ「シューズクロークが欲しいのであれば?」
シューズクロークが欲しいのであれば?
2021/09/16 更新
いろんな方から、家づくりのお話をうかがうと
よく出てくる話題の一つとして、下足入があります。
家づくりされる前、多くの方は、賃貸マンションに暮らしています。
賃貸マンションは、部屋の広さを優先して建てられてるので、
収納や廊下、玄関は、超ミニマムなつくりになってます。
特に。
玄関はビックリするほど狭いはず。。
畳1帖の半分ほどが土間で、その脇に、腰高さの下足入。。
男性の一人暮らしであればよいのですが、ご夫婦、御家族で
暮らすとなると、完全に容量オーバーしますよね。
普段はかない靴は、奥のクローゼットへと思いきや、
そうすることで、今度、クローゼットがきつくなったり。。
100均グッズで、狭いスペースを有効活用してみるものの、
限界ありますよね。
最終的には、ただでさえ狭い玄関の土間に、
靴があふれ出してきます。
それにストレスを感じてらっしゃる方って、多いです。
その反動もあって、
「玄関はとにかく広く」
「下足入はたくさんほしい」
といったご要望をお聞きしたりします。
ちなみに。
その要望で、バクっと計画して提案してくれる設計士さんって。。
その人にとって、「広く」「たくさん」の絶対量は違うので、
私は、それをしっかり伺うようにしています。
それはさておき。
上記のようなご要望に対して、よく採用する解決策は。。
一枚目の写真にある通り、玄関とは別に、シューズクロークを
設けることです。
玄関正面は、来客用にルート。
その脇に、もう一つのルートを設けて、家族用の玄関に。
家族用玄関に、大容量の可動棚を用意して、
そこに、靴や傘、ゴルフバックや屋外使用のモノたちを収納します。
玄関とはドアでしっかり仕切れますし、
シューズクローク内は煩雑でも、来客用玄関は、スッキリしてますから。
クローク内の収納量が適正であれば、家族用玄関にも
靴が溢れることってないかもしれませんね。
靴を収納することになるので、壁紙は白じゃない方がよいかもしれません。
汚れが目立ちますので。
二枚目の家は、面白いですよ。
シューズクロークにして、家族用玄関にはなっているのですが、
棚は、オープンでなく、下足入ように扉がついてます。
これ。
こちらのお客様からの要望だったのですが、
いくらクロークとして独立していても、靴箱がオープンになっているのは、
クローク内が、煩雑に見えて、好きじゃないということで、
扉付けています。
そこ代わり、クロークへの出入口の戸はなくしてしまってます。
シューズが見えているのが好きなのか。
隠れてしまっているのが好きなのか。
お好きな方で考えてみてはいかがでしょうか?
最後に。
シューズクロークは、あくまでストックとして使う。
ということであれば、来客用玄関側に、小さな下足入があっても
よいでしょう。
普段使いの靴やスリッパ等をストックしておけますよね。
玄関と下足入の考え方だけでも、いろいろあります。
自分たちにとって、どんな玄関や収納が最適なのか。
いろいろ考えて、最善の方法で構成してください。