建築家・ナイトウタカシさんのブログ「現場でいろいろチェックする!」

現場でいろいろチェックする!

2021/08/25 更新

とある家づくりの現場のワンカット。(一枚目)

先日、基礎が仕上がったところです。



基礎の床面に、いろんな管が縦横無尽に往来しています。

これ。



床下のスペースにあるものなので、

なんとなく想像はつきますよね。



そうなんです。

設備関係の配管なんですよね。



水やお湯を使うところがあれば、給水、給湯の配管、

それに、排水も必要です。



その他にも、ガスの配管も見えています。



もちろん、しっかりと工事はしてくれているのですが、

床ができてしまうと、ぐるりと上から見えなくなりますので、

1ルートずつ、しっかりとルートを確認してきました。



こちらの現場では、今週中に床がふさがって、

来週頭には、いよいよ建て方です!



とってもユニークな家なので、早く見たい。

楽しみに待つことにします!





午後は、別の家づくりの現場へ。



こちらの現場では、先日建て方が済んで、

構造の金物の取り付けが進んでいました。



ということで。

昨日は、この構造の検査だったんです。



二枚目をご覧いただくとわかりますが、

柱に何やら、頑丈そうな金物がついてますよね。



とっても大事な金物です。



基礎から立ち上がったアンカーを柱に固定しています。

ホールダウン金物といいます。



家を形作っている構造部材には、日常的に、

さらに台風の時や地震の時に、いろんな力が加わります。



その中でも、コンクリートである基礎と木造を構成する柱が

外れてしまったら大変です。



実際、地震の時なんかは、引き抜くような力が働く場所もあるので、

しっかり止付けておかないといけません。



それに抵抗するために、こういった金物が活躍します。



構造計算することで、どこに、どんな力が働くのかが想定できて、

その力に合わせた金物が指定されます。

一部ではなくて、全部にですよ。



そういった金物が、構造計算通りに設置されているのか、

また、取り付け方もメーカーが指定している止め方になってるのか

しっかり確認が必要です。



ということで。

検査では、代表的な部分だけでなく、全ての箇所について

一つずつ丁寧に検査していきます。



だって。

全ての箇所でしっかり固定されてないと、

固定されてないところへ、変な力がかかりますから。

抜けなく、もれなく、しっかりチェックしていきます。



ちなみに。

こういった検査は、私だけでなく、施工者もそうですし、

第三者の検査機関も含めて、複数の目でチェックします。



人がやることなので、いろんな視点から、しっかりチェックしたいですから。



ちなみに。

我々のような設計者が、施工者と同じ場合(工務店の設計+施工)

チェックする目が一つ減ることになりますので、注意が必要です。



といいつつ。

その金物の意味とか、取り付け方を知らない設計者の場合は、

いないのと同じですが。。



建築家に依頼する良さは、デザインだけではありません。

知識と経験があることは大前提ですが、

こういった工事中のチェックを、施主の代理としてしてくれることは

とても有意義なことなんだと思います。



大事な大事な家ですから。

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