建築家・ナイトウタカシさんのブログ「内部のドアを比較してみると。」
内部のドアを比較してみると。
2021/06/26 更新
ミニマルなデザインです。(一枚目)
LIXILのラフィスというシリーズの内部ドアですね。
サラッと見せていますが。
実は、よく見ると、よく見るドアとは違っています。
一つ目は、ドアの高さ。
最近は、こちらのように、天井まで高さのあるドアもあるんです。
ドアを開けた時に感じる開放感が、何ともいえません。
もう一つは、ドアの周りにある枠。
通常であれば、両サイドと上に25mm程度の枠がまわります。
画像をご覧いただくとわかる通り、その枠が見当たりませんよね。
たった、それだけなんですが、かなりスッキリ見えます。
ちなみに。
枠のあるドアで、色を全て白くすればいいんじゃない?
と思われた方がいるかもしれません。
もちろん。
それでも、スッキリとして見えますよ。
ただし、ここまで洗練された印象にはならないんです。
ちょっとした違いなんですけど、見え方は大きく違ってきます。
こういったスッキリとミニマルな建具はLIXIL以外でもあります。
PanasonicのVeritisPlusシリーズや神谷コーポレーションなんかは、
同じようなスッキリデザインですから。
特に。
神谷コーポレーションは、内部の建具をメインにしたメーカーで、
ハイドア+枠なしドアの元祖に当たるメーカーなので、
いろんなノウハウが蓄積していて、製品として、よくできています。
見た目だけでなく、機能的にもです。
ご興味ある方は、ググってみてください。
そうそう。
建具を壁に馴染ませて、その存在感を消して、
スッキリ見せるというのもいいのですが。。
逆の発想だっていいと思いますよ。
正面奥に見えてる建具。(二枚目)
なんと。
原色のイエローです。
ここまでパキッとした色を使うとなると、センス問われるかも(笑)
キッチンの方を見ると、その一角に、この黄色が
アクセントとして効いてるわけです。
壁紙やタイルなんかで、壁面にアクセントをつける方が多いのですが、
こんな位置関係に建具がある場合には、こんな使い方もありですね。
ちなみに。
こちらも、先ほど同様、ハイドアで、枠がないので、
見た目はスッキリしているのではないかと思います。
三枚目は、主要メーカーで主流の建具ですね。
一枚目と比較するとわかりやすいと思いますが、
建具の周りに、木目の枠がありますよね。
建具と色柄を揃えると、ある程度まではスッキリ見せれますが、
ドアを開けているときに、その枠が残るので、その辺でしょうか。
それを想定して、最近では、建具は木目等で、
枠が白という組みあわせもよく見かけます。
枠は壁に同化させて、建具だけを引き立たせるという意図です。
それも一つの方法ですね。
それと。
ドアの高さが、ちょっと微妙ですね(笑)
天井まであるわけでもなくて、壁がたくさんあるわけでもない。
もし、やるのであれば、標準高さ(2mほど)か、
天井までにするかのいずれかがオススメです。
中途半端に壁が残ると、間違えたのかなという感じになりますから。
内部のドアにもいろいろあるんですよね。
実物見ながら、インテリアの方針決めながら、
自分らしくセレクトしただけるといいなと思います。