建築家・ナイトウタカシさんのブログ「オーダーキッチンをお願いするのではあれば」
オーダーキッチンをお願いするのではあれば
2021/06/20 更新
壁付けのI型キッチン。(一枚目)
最近は、フラットでダイニングへつながる対面式が主流ですが、
空間を有効に使ったり、料理に集中したいという方には、
人気の形になります。
天板はセラミック。
熱に強いので鍋をそのまま置けたり、表面が堅くて丈夫で、
見た目もスッキリしていることから、最近人気ありますね。
そして。
引き出しの表面(面材)は、無垢材を使った框組です。
框組とは、画像の通り、ぐるりと四方に枠が回っているカタチのこと。
最近では、この見た目がいいという方もいるので、
無垢材でないケースでも、このデザインが採用されることもあります。
ただ。
こちらのキッチンでは、その無垢材の良さを生かしたキッチンにしてます。
実は、このキッチン。
フルオーダーのキッチン屋さんに展示してあるキッチンです。
こういった框組のキッチンというと、ウッドワンというメーカー
でも取り扱いはありますね。
樹種が違うので、同じ感じとはいいにくいのですが、
枠のある框組という意味では同じですね。(二枚目)
ただ。
こちらの場合は、框組の枠(框)が無垢材ではなくて、
突板という表面に薄い本物を貼った仕様であること。
なんだ。表面だけ本物かぁ。なんて思われるかもしれませんが、
パッと見た感じでは、見分けがつかないですし、
無垢材特有の、反りやねじれがないのは、メリットともいえます。
反りはないのはいいのですが、表面のみ本物ということで、
何かがぶつかって表面が削れてしまうと、
中にある芯材が見えてしまうことでしょうか。
無垢材と突板で価格に差が出る(無垢の方が高い)ので、
表面のみ本物である突板が採用されるケースが多いみたいです。
そんな中、昨日ご一緒したお客様は、無垢材を使った
木製のオーダーキッチンをご希望されています。
ちなみに。
上記した、反りについても、了解されていますよ。
框組は御好みでないので、フラットな面材を使う予定です。
あまり詳しくは書けないのですが。。
とっても個性的なキッチンなんです。
主要メーカーでは全く見たことはありませんが、
オーダーキッチンとしても、今までに見たことがありません。
ただ、奇抜さを意図して、そのユニークさに行き着いたわけでなく、
御好みのインテリアの雰囲気を考えていった結果なんです。
ほんと。
オーダーでしかできないキッチンですね。
改めて考えてみると。。
もしかして、このキッチンができて、仕上がりを公開したら、
このキッチンがほしい!という方が、いらっしゃるかなと思います。
私もそうですが、オーダーキッチン屋さんも、興味深々です。
フルオーダーでキッチンをつくる。
もしそうであれば、オーダーでしかできないキッチンにしたいですね。
こちらのお客様を通して、その本質に気づくことができました。
ほんと。ありがたいですね。
素敵なキッチンに仕上がるよう、しっかりサポートしていきます。