建築家・ナイトウタカシさんのブログ「古きよきものから新しさを見出す!」

古きよきものから新しさを見出す!

2021/06/02 更新

写真のクオリティは高くないのですが(笑)(一枚目)



この家の持つ空気感。

感じていただけますか??



何だか古めかしい。

とか。

レトロな感じがするね。



って感じた人もいたのではないでしょうか。



さすがに。

ここ最近の家ではないとは感じていただけたと思います。



「ここ最近の家」と簡単にひとくくりにはできませんが、

今の時代は、比較的、スッキリとしたデザインの家が

多くなってきています。



例えば。

内部のドアを見てください。



最近の家でよく見かけるドアって、

木目はあるものの、フラットで凹凸のないことが多いですよね。



でも。この家の正面に見えてるドアって。

枠がぐるりとまわっていて、その内側にライン、

さらに、四角い装飾がついてます。



内側のラインは、建具がゆがんだりしないようにする目的はあるものの

見た目を意識した構成になってます。



それと。

そのドアの外枠をご覧ください。



柱のような太さになってます。

最近であれば、どちらかというと、細め。



こちらの事例では、装飾として太くして、見せてるんです。



次に、床をご覧ください。

フローリングは、ヘリンボーン張りで、ここ最近人気があります。



ただ。

途中で別の張り方が挿入されていて、そこから切り替わってます。

その切り替え方が大胆です。



こちらの家。

大正時代に建てられた、有名な洋館なんです。



洋館といっても、全てが洋風なのではなくて、

和な空間もあって、いわゆる和洋折衷。



和と洋の共存する様が、何ともユニークな時代なんです。



以前にもこちらでご紹介したかもしれませんが。

二枚目は、もっと面白い。



向かって右側の窓は、縦長のプロポーションで

上げ下げ窓という洋風なデザイン。

そして、枠に少し装飾がなされてます。



でも。

左側を見ると、太目の枠で囲まれてますが、形はシンプル。

しかも、戸は引地以外で、框戸。



民家なんかでよく使われる扉です。



だから。

この廊下を歩くと、不思議な感覚になりますよ。





こういった空気感を好まれる方もいらっしゃるんですが、

最近、私も、改めて、その魅力を感じるようになりました。





よく考えてみると。



上げ下げ窓。

框戸。

ヘリンボーンのフローリング。



今の時代でも、よく使われるデザインです。



温故知新っていいますよね。



ただ古くさいという見方ではなくて、その古さの中にある本質を

見極めて、今の時代で、新しさをとして見いだせるといいなと思います。



長きにわたり残るものって、残るだけの価値があります。

そういったものに触れながら、新しい発見をしてければと思います。





ご興味ある方は、「大正ロマン インテリア」で検索してみてください。

古いだけではない価値を見出せるかもしれませんから。

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