建築家・ナイトウタカシさんのブログ「土地を見極めるためには?」
土地を見極めるためには?
2021/04/03 更新
昨日、これから家づくりを考えているという奥様に
お会いしてきました。
土地探しをされている中で、気になる土地に出会われたそうです。
駅からの距離であったり、周辺の環境だったり。
条件がよい。
ただ。
土地がそれなりの価格であること。
その土地で、どんな家が建つのかがわからないこと。
たしかに。
その辺がわからないと、その土地を購入していいのかって
判断しにくいですよね。
こうやって、土地を取得される前にお会いできると
とってもいいと思います。
よく、お伝えするのですが、一般的にいい土地であっても、
その土地が、その方に最適だとは言い切れません。
例えば。
御家族が多くて、部屋数が多く、それなりの大きさが必要なのに、
その家がレイアウトできない広さだったら、アウトですよね。
その広さが確保できたとして。
規模が大きくなると、それに比例して、建築コストはアップします。
土地と建物、それに諸経費を入れて、そもそも総予算を超えていたら。
その土地を買うことってアウトですよね。
さらに。
最近あった話なのですが、日当たりのこと。
東西長手の敷地の場合って、南側の家の影響を
考えなくてはいけません。
南側に、ちょっと離隔を確保して、1階にLDKを配置するとして、
平面図上には、ウッドデッキがあったりするので、日当たりよさそう。
でも実際には、隣家が建ったら、完全に日影だったり。。
リビングに吹き抜けをつくって、上の窓から光を取り入れる。
確かに、私もよくそういった手法を採用します。
それでも、窓が隣家に近接していたら、これまた日影です。。
隣家の2階を「超える」高さに窓があって初めて光が差し込みます。
夏には光入りますよ。
でも、それは暑い光なので、避けたい光です。
冬の光は、高さが低いので、隣家が近いともろに影響を受けます。
その辺も、しっかりと理解して、提案してくれる方のアドバイスでないと
参考になりませんよね。
あとで、しまったと思っても、どうにもなりませんので。。
土地を購入する時には、しっかりと考えてくれる、
建築士とか、建築家に相談してみるのがオススメです。
ちなみに。
昨日の方には、次回、その辺を踏まえた、総合的なご提案を
させていただく予定です。
納得の家づくりをしていただきたいですから。