建築家・ナイトウタカシさんのブログ「トイレにだって自分らしさを!」
トイレにだって自分らしさを!
2021/03/17 更新
とある家のトイレです。(一枚目)
モノトーンで統一されていて、クールな感じ。
この雰囲気をつくりだすのに大事な役割を担ってるのは、
黒い便器ですよね。
家づくりされている方は、ご存じかもしれませんが、
LIXILというメーカーが出しているトイレです。
たしか。
他のメーカーでは出していません。
トイレって、なんとなくですが、白のイメージが強いです。
もちろん主流ですよ。
清潔感という意味では、自然なのかもしれません。
でも。
だからこそ、別の色にすると新鮮ですよね。
ちなみに。
この便器。数あるシリーズの中でも、一番高額で、
しかも、黒にするとさらに高額になります。
最初は、興味本位で採用を検討する方もいるのですが、
最後、白にしてしまうことも。
でも。
この家の方は、当初から全体譲らない条件の一つでした。
こんなクールなトイレがあってもいいですよね。
二枚目は、北欧系の色合いで優しい雰囲気。
でも。
こちらのトイレのこだわりは、色合いだけではありません。
そうなんです。
便器が浮いていることです。
便器下に間接照明がついているのは、ご愛敬でしょうね(笑)
トイレが浮いていることは、こちらのお客様の大事なこだわり。
浮遊感を楽しんでいるわけじゃないですよ(笑)
清掃性です。
クイックルワイパーで、奥までサッと拭けますから。
便器と床の取り合いの汚れが気になる方も多いようですので。
背面に手洗いがついてるのは、合理的ですね。
省スペースであれば、こちらを検討されるのもよいでしょう。
三枚目。
ずいぶんとおしゃれなトイレ。
木目を生かしたインテリアなので、落ち着いた雰囲気。
天井と正面に採用したレッドシダーの素材感がいいのはもちろんですが、
側面壁の塗り壁が、真っ白でなく、アースカラーなのもいいですね。
この雰囲気であれば、便器が黒でも、いい雰囲気になりそう。
塗り壁は、シラスという火山灰を使ったもの。
見た目だけでなく、消臭効果が高いので、採用しています。
それと。
よく考えてみてください。
トイレの窓って、腰高が多くありません?
男性の場合は、その意味が分かると思います(笑)
こちらの家では、思い切って、縦長の窓にしています。
実は。
その窓にすることで、塗り壁の表情を、きれいに見せたかったから。
トイレにも、そこに暮らす方の個性が、しっかりと表現されます。
もちろん。
漠然と、なんとなく、つくったのでは、表現されません。
家づくりのパートナーと、しっかり向き合って、
話合いながら、丁寧に家づくりされれば、
自分だけのトイレが実現できると思いますよ。
そういった家づくりをサポートしています。