建築家・ナイトウタカシさんのブログ「ダイニングキッチンを読み解いてみる!」
ダイニングキッチンを読み解いてみる!
2021/01/23 更新
とある家のダイニング+キッチンです。
素敵ですよね。
こちらの家。
奥様のこだわりが詰まっています。
いくつかご紹介してみたいと思います。
ドシッと鎮座するキッチン。
対面式でI型のアイランドキッチンですね。
アイランドキッチンなので、キッチンの周りをぐるぐると
回遊できる動線があって、行き止まりがないので、
家事動線がとってもスムーズです。
2.55m幅のキッチンをアイランドにするためには
LDKの幅を4.55mにしないといけないのですが、
こちらの家では、キッチン周りだけその幅を確保して
リビングダイニングは、3.64mにしてます。
なぜかって?
敷地の幅に制約があるので、リビングダイニングまで4.55mにすると
玄関幅が確保しにくくなったりするためでした。
次に、キッチン拝見を御覧ください。
キッチンの背面には、カップボードが来ることが多いのですが、
こちらの家では、半透明の引き戸になってます。
普段は、オープンにして使って、来客の時には、
家電や食器などを見せないよう、隠してしまえるんですよね。
半透明なのは、少し透けることで、広がりを感じれるからです。
最近は、家電もデザインがかっこよくなってきたので、
露出させてもいいのですが、隠してしまうというのも一つの方法です。
キッチンの左奥をご覧ください。
何やら引き戸があって、縦のストライプ柄が見えてますよね。
こちらは。
そうなんです。食品庫(パントリー)なんです。
シンク側で、キッチンのすぐ脇にあるのがポイント。
食材をササっと取り出せて、キッチンに載せることができます。
しかも、たくさんの可動棚にしているので、
食材に合わせて高さを変えれて、たっぷりと収納できますよ。
次は、ダイニング上の照明。
ライン状のコンセントになっているので、照明の位置を自由に変えれます。
しかも。
気に入った照明を見つけたら、気軽に取りかえできますから。
ちなみに。ぶら下がっているペンダント照明。
真鍮色で、電球型のデザインですが、とってもいい雰囲気。
この辺は、お客様のセンスが出てますね。
もっと、いろんなポイントがあるのですが、長くなりそうなので、
この辺にしておきましょう(笑)
家づくりって、こんな風に、いろんなこだわりを重ねていって、
密度を上げていくといいと思います。
結果、住まう方のらしさが表現された家になりますから。
そうそう。
昨日、一級建築士の定期講習で、一日カンヅメでした。
めんどくさいなんて言葉も聞いたりしますが、
私にとっては、とてもいい情報収集になりました。
普段じっとしてないのに、一日じっとしてたので、
いつも以上につかれましたが(笑)