建築家・ナイトウタカシさんのブログ「防音スペースのつくり方って?」
防音スペースのつくり方って?
2021/01/19 更新
このところ、防音を必要とするご依頼が多くなってきてます。
防音といっても、求めるレベルでいろいろありますが。
防音っていうと。
まずは、ご想像の通り、音楽関係の方の家ですよね。
現在工事が進んでいる家では、音楽関係のお仕事はされていませんが
ご趣味で、グランドピアノを弾かれるお客様。
戸建て住宅なのですが、街中の住宅密集地の一角に家を
新築されていて、近隣への配慮から、防音が必要に。
家全体を防音にするということまでは考えてらっしゃらないため、
家の一角に大きなスペースを確保して、そこに、パッケージ化された
防音ルームを設置することにしました。
二枚目の写真は、ヤマハのショールームなんですけど(笑)
まさしく、これですね。
部屋の広さは、0.8帖からあるので、
サックス等を練習されるのであれば小さくてよいでしょうし、
グランドピアノを入れるのであえば、3帖以上は必要になります。
その防音性能は、規格品にしては、しっかり効果があります。
数値というよりは、実際に体感した方がよいですよ。
実は、防音のお話があるケースは、音楽家に限りません。
ご想像されたと思いますが、リモートワークをされるための
スペースとしてですよね。
ただ、独立しているだけの部屋では、話声が丸聞こえなので、
ある程度、防音もしたいということになります。
探せば、もっと簡易で、お値打ちな規格品もありますが、
中途半端になりがちなので、YAMAHA等のしっかりとした
メーカーの商品がオススメです。
ちなみに。
三枚目の音楽室は、規格品でなく、完全なオーダーの防音室。
楽器を練習するという目的ではなく、いわゆるスタジオなんです。
仕事の関係で、100-110dBの大爆音を使われるとのことでしたので
相当な工事をさせていただいてます。
ちなみに。
110dBっていうと、自動車のクラクションを近くで聞いた時の音くらい。
それを、40-50dB(エアコンの室外機くらい)まで減衰させていました。
もちろんですが、規格品では、そこまでの減衰は無理ですから。
そういった防音に精通している専門家と協力しながら、
実現しましたが、ビックリするくらいのすごい工事が必要です。
(もちろん、工事費も相当です)
それはさておき。
これからは、家の中に、簡易でも防音スペースが必要になりそうです。
そういった家づくりもサポートしています。