建築家・ナイトウタカシさんのブログ「家づくりは一つひとつの積み重ねが大事!」
家づくりは一つひとつの積み重ねが大事!
2021/01/02 更新
とある家づくりの階段です。(一枚目)
木製のスケルトン階段になります。
鉄骨の階段とは一味違って、少し武骨な感じ。
LDKの中では、キッチンが主役になることが多いのですが、
リビング階段で、しっかりとつくりこめば、
こんな風に、主役級の存在感を演出できますよ。
こちらの階段
オブジェみたいで、きれいです。
階段そのもの以上に効果的なのは、
上の窓から差し込んできている光ですね。
きれいな光のラインができています。
踏み板の隙間から漏れている光によって、
きれいな陰影ができているのもいいですね。
そうそう。
この階段ですが、手摺だけは、スチールなんです。
もし、手摺を木製にしていたら。。
武骨を通りすぐて、やぼったい感じになってしまいます。
もちろん、それを意図していればよいのですが。。
武骨で重量感のある階段と、細くてシャープな手摺。
そのアンバランスな組み合わせによって、
この雰囲気をつくりだせているんです。
二枚目。
同じ木製の階段なんですけど、どうですか?
折れ曲がっているか、直線なのかは別として、
蹴上のない、スケルトン階段の一つですね。
踏板を、両側の壁で固定して、
踏板が浮いているような浮遊感を出しています。
この階段のカタチって、ふさいでしまったら、
よく見かける階段になってしまいます。
三枚目、ご覧の通り、螺旋階段ですよね。
螺旋階段は、そのカタチが曲線で構成されていて、
階段そのものが美しくなります。
こちらの家のように、白や黒でなく、藤色にしたりして、
自分らしさを演出するのもよいでしょう。
ちなみに。
階段の踏み板は、木製にしています。
鉄骨素材の方がシャープで美しく仕上がるのですが、
やはり、日常使うことを考えると。。。
冬に冷たかったり、カンカンと音がしたりしますから。
それでも、これだけの存在感になるのは、螺旋階段ならではでしょう。
たかが階段。
されど階段。
家を構成する、いろんなことに、しっかりとこだわりながら、
家づくりをしていくと、自分だけの、自分らしい家づくりが
できていきますよ。
そういった、丁寧な家づくりを、今年も、今後もしていきます!