建築家・ナイトウタカシさんのブログ「木造の家では、大工さんが大事!」
木造の家では、大工さんが大事!
2020/12/10 更新
とある家づくりの現場へ行ってきました。
工事は順調に進んでいます。
施工者の段取りもよいのですが、天候にも恵まれてます。
ありがたいですね。
一枚目の写真は、こちらの家の玄関ポーチ周り。
はい。そうなんです。
アーチがかかっているんですよね。
奥様のお好みもあって、かわいらしい感じの外観なのですが、
このアーチが、そのかわいらしさの一つの要素になってます。
アーチはいいのですが、下面をどう施工するのかなとは
思っていたのですが、キレイに仕上げてくれてました。
外壁を施工する職人さんに、聞いたところ、
こういった曲線を施工するための建材があるので、
これくらいのアーチであれば、何でもなくできますとのことでした。
無理に曲げてるわけではなくて、
水を含ませると曲げやすくなって、曲げたままにしておくと
固まって、そのカタチになるそうです。
便利な建材があるもんです。
このアーチ周りは、扇形のパターンがついた、
塗り壁で仕上げる予定です。
そうそう。
こちらの現場で、ふと見かけたのが、二枚目の写真。
なんだ、落書きかと思うかもしれませんが、
こちらの大工さんの丁寧さがわかってしまうんです。
この合板は、建物の構造に影響する壁を構成するため、
留め付ける釘の仕様や、釘の間隔が決まっています。
よく見かける現場では、大工さんの感覚を頼りに、
大体の間隔で釘を打っています。
もちろん検査はするので、適正かどうかはチェックしますが、
こちらの大工さん。
全ての箇所に、こういったマーキングをしています。
このマーキング。
釘を打つ間隔を示しているんです。
適当さは全くなくて、とても正確ですよね。
チェックする側も、明確ですしね。
マーキングするのもひと手間なハズなんですが、
間違いがないように、しっかりとやってくれていました。
こういった仕事を見てると、ほんと安心してお任せできますね。
木造の場合、造作大工さんは、要になる人なので、
いい出会いになるといいなと思います。