建築家・ナイトウタカシさんのブログ「無垢か?複合か?」
無垢か?複合か?
2020/07/15 更新
ドアップ(笑)(一枚目)
これ。
ご覧の通りなんですが、フローリングです。
樹種は、クルミで、無垢のフローリングです。
ご存じの方も多いと思いますが。。
無垢というのは、言葉の通り、製材を切り出して
板状にした、素材そのままな素材のことですね。
当たり前でしょう?と思いますよね。
でも。
現在、家づくりで採用されているフローリングって、
主流は、この無垢フローリングではありません。
板の大部分を、合板(薄い板を接着したもの)の上に、
プリントしたシートか、薄い本物を張ったタイプなんです。
無垢フローリングに対して、複合フローリングといわれてます。
フローリングといっても、大きく二つあるんですよ。
そうそう。
一枚目の写真は、昨日行ってきた、現場の写真。
ちょうど、フローリングを張り始めていたんですよね。
クルミは、堅さがほどよいので、肌触りが優しい。
色合いだけでなく、肌触りもいいから、オススメです。
ちなみに、この無垢材は、オイル仕上げにしてます。
(塗装等で固めたりはしていませんよ)
二枚目は、ウォルナットという樹種。
濃い目の床材としては、とっても人気があります。
ウォルナットは、人気あるのですが、
希少樹種ということもあって、コストが結構高め。
無垢材を全面に使うには、相当な予算が必要になってしまいます。
ということで。
こちらの家では、2階の寝室なんかには、
複合フローリングを採用しているんですよ。
ウォルナットの色合いが欲しい。
でも、予算はかけられない。
ということでしたので。
寝室は、来客も来ないですし、ベッド等で大部分が隠れてしまうことも
考えると、複合でも許容できるかもしれませんね。
しかし。
この複合フローリング。ご覧になってどうですか??
おそらくですけど、一般の方あご覧になったら、
無垢なのか、複合なのか、わからないレベルです。
プロが見ても、パッと見では判断できないくらいの
クオリティになってきています。
ちなみに。
こちらのフローリングは、表面に、傷がつきにくいよう
相当強固なコーティングがしてあります。
でも。
それにしても、ツヤが抑えられてるので、
いかにも!偽物という感じは、まったくありませんね。
家づくりでは、みなさん予算に上限があります。
なので。
こだわる箇所には、しっかりお金を使って、
逆に、割りけれるところには、コストダウンをしながら、
バランスを保つことが大事になります。
無垢なのか。
複合なのか。
それも、一つの方法になりますね。
もっと、いろいろありますよ。
それはまたの機会に。