建築家・ナイトウタカシさんのブログ「全館空調の導入には事前検討が必要です!」
全館空調の導入には事前検討が必要です!
2018/05/19 更新
昨日、とある家創りで採用予定の全館空調+換気について
打ち合わせしてきました。
全館空調って??
と思われた方もいるかもしれませんので、
簡単に説明しますと。。
一つの大きなエアコンで、家全体を冷暖房する。
ちょっと荒っぽいですが、
簡単にいうと、そんなシステム。
一つの機器で創り出される冷暖房された空気を
ダクトという筒を通して、各部屋へ吹き出します。
部屋の空気は、廊下を通って、集められて
機器まで戻っていくようになっています。
また、換気のシステムも併設するので、
冷暖房しながら、しっかりと換気ができます。
なので。
常にきれいで、冷暖房された空気が
吹き出すようになっています。
全館空調で得られるものは。。
家の中の温度ムラが、とても少なく、
家のどこにいても、冬暖かく、夏涼しいんです。
心地よいんですよ。
安定した温度が好みの方には、とてもいいシステムになります。
とてもいいシステムなのですが、
事前に、しっかりと調整しておかないといけません。
一つは、建物の断熱+気密性能。
これをしっかりしておかないと、
せっかく温度ムラをなくそうとしても、
外気の影響を受けるので、ロスが出ます。
特に、局所的にエアコンを効かせるわけでないので、
こういったロスは致命的になります。
しっかり相談してくださいね。
それと。
機器の設置スペース、メンテナンススペース。
機器が収まらないといけませんし、
フィルターの清掃や、定期的なメンテナンスを
スムーズにできるようにしておきたいですよね。
最後に。
ダクトルートの確保です。
エアコン機器から部屋へ運ぶ筒(ダクト)は、
天井裏を通っていきます。
しかも。
断熱されたダクトは、直径25cmくらいになります。
それを、しっかり通さないといけないんです。
高さを変えたり、構造のフレームを調整したり、
初期段階から、しっかり検討が必要になります。
全館空調の導入を予定されている方、
興味のある方は、早めの検討がオススメです。