建築家・ナイトウタカシさんのブログ「親の近くに子供世帯が暮らす【具体例】」
親の近くに子供世帯が暮らす【具体例】
2018/01/13 更新
とっても立派な差し鴨居のある民家です。
しかも。
手入れが行き届いているのと、いい材料が使われているので、
とってもきれいです。
本物素材は、しっかり手入れすれば、
いい味を出しながら、風合いが出てくる。
そんなことを実感しました。
さて。
前置きが長くなりましたが。。
先日、ブログでご紹介した、
子世帯が移り住んでくるため、家創りについて相談したい
という方と、昨日、じっくりお話してきました。
実は、冒頭の写真は、そのお宅のワンショットなんです。
大きな敷地に、、しっかりとした造りの母屋があります。
母屋の規模は相当大きい上に、
増築した別棟の家が隣接していました。
実は、家の半分以上を普段使っていない様子でした。
この敷地に、息子世帯が戻ってくる。
そのために、どういったことが考えられるか。
母屋をできるだけ残したいということでしたので、
ひとつの方針は、大きな母屋を、フルリノベーションして
二世帯住宅に創り変える。
費用も抑えることができるのでよいのですが、
将来に向けて、息子さんがどう暮らしていくのかが
ポイントになりますね。
次は、母屋を残して、増築部を解体。
そこに、息子様世帯が、別棟で家を新築し、
母屋は一部改修する。
母屋を残したい意向と、息子さんが新築できて、
しかも別棟なので、プライバシーも保てます。
先日ご紹介した、「近居」ですね。
とてもいい方法なんですけど、
母屋がとても日当たりのいい場所にあるので、
その残った場所で新築になります。
将来母屋を使わなくなった時、もっと日当たりのいい場所に
行きたくなりますよね。
もうひとつは。
母屋も含めてすべて解体。
完全分離型でよいので、二世帯住宅を建てる。
費用は一番かかりますが、
将来的にも、日当たりがよいですし、
息子さん夫婦とお孫さん夫婦との二世帯になった場合にも
そこで、暮らすことができます。
敷地を有効に使えば、適度な距離感を持った
家にすることは可能です。
費用以外では、将来含めて、とてもいい選択肢です。
大まかには、そんなご提案をしました。
あとは、奥さまや息子様御家族との
じっくり検討していただいて、
どの方法がベストなのかを見極めていただけると思います。
特に、二世帯の家をかんがえる時強く感じることがあります。
家創りって、人生そのものをかんがえることなんだと。
しっかり関わって、いいご提案ができるといいなと
思います。