建築家・相川直子+佐藤勤さんのブログ「今思い描く未来像とは|712」
今思い描く未来像とは|712
2017/03/08 更新
これまでになく改修の需要が増えている。
ここ数年、うち事務所への問合せも増えている。
そして実際にいくつか取り組んでいる。
新聞チラシをみても、そう感じる。
新築に混じって、リフォームのチラシが目につく。
都区内には高層マンションが乱立し、
郊外で暮らしてきた若者層が流れ混んでいるという。
都心では人口が増加している一方、
郊外ではかつて描かれた将来像が変わりつつある。
「これまでにない形で街が生き返った……」と。
そうした話をテレビでも雑誌でも目にする。
シャッター商店街やスラム化エリアが蘇る。
街は確かにイキイキを取り戻した。
かつて描かれた未来がバージョンアップされたのか。
良いことに思われるのだが、すっきりしない。
描いた未来が違うことはよくある。
というか、当たり前のことだ。
予定通りにはいかない。
でも、考え方を変えたり組み替えた成功例より、
かつてできるだけのことをしたが結果として失敗し、
あげくに今また失敗した事例を知りたい。
過去の未来像の批判やバージョンアップよりは、
今描く機能しない未来像の検討は本質的なはずだ。
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