建築家・相川直子+佐藤勤さんのブログ「藁にも縋る思い|706」
藁にも縋る思い|706
2017/02/01 更新
「暖かい」とか「寒い」というのは難しい。
貴方の「暖かい」が、必ずしも皆にとってではない。
皆の「寒い」が、貴方にとって必ずしもはでもない。
「寒すぎ」たり「暑すぎ」たりするのだ。
よくあることではある。
それは個々人の感じ方、主観に基づくから。
そして、主観に基づく主体が複数いるから。
すべての人の快適を探すのは結構難しい。
しかし「誰かが我慢する」状態は、まずは避けたい。
日本の住まいの断熱性能はよくなってきた。
サッシやガラス、断熱材の性能があがり、
それらを使用することが推奨され、普及してきた。
新築やリフォームの現場では。
昔の木造住宅は、今思えば恐ろしい。
畳をあげれば板一枚ですぐに地面が見えた。
風が吹くとガタガタというガラスが一枚の窓。
隙間風が吹き込むような木製建具。
今でもそうしたお宅は少なくない。
昨年、明治・大正期の奏楽堂を見学してきた。
文化財として価値を認められたものだ。
移築や増改築を繰り返してきた建物で、
木材をどう扱うか、プランニングをどう考えるかが
見て取れて、非常に勉強になった。
そして一番驚いたのが断熱・吸音材。
なんと藁であった。
改修作業中で、外壁が剥がされたいるシーンは驚きだ。
なんというか、束ねられた藁は整然と並んでいるので、
もちろんゴミを突っ込んだようには見えない。
けれども、断熱や吸音のためにも見ない。
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