トライオン｜建築家・相川直子＋佐藤勤さんのブログ【建築家O-uccino（オウチーノ）】

こんにちは。
8月がはじまりましたね。
子供たちが夏休みのためでしょうか、街の景色が違います。

通学路で子供たちを見かけないかわりに、
日中街中で、彼らの喧騒を潜り抜けたりします。
今年ぐらい暑いと、子供たちだけではなく大人にも夏休みが必要ですよね。
お盆休みじゃ、ちと短い。

長い休みには旅行もよいですが、動物園や博物館、美術館の観覧も魅力です。
エアコンの効いた空間を、ゆったりと時間をかけ巡るのは楽しいもの。
とはいえ、動物園は大概が屋外展示ですので夏にはそうはいきませんが。

東京・上野にある上野動物園の虎舎はちょっとした日陰にあります。
スマトラ虎でしょうか、なかなか気まぐれな感じはしますが、
100kg近い巨体が舎内をうろつく感じはかなりの迫力で涼しくなります。
そして、展示企画で聞ける虎の鳴き声は秀逸。
まさに猫というか子猫ちゃん。
確かに、虎はちょっとだけ「凶暴な猫」に見えなくもない……

なので、「凶暴な猫」のなかでも比較的穏やかな子たちが
人によって家畜化されたのが「ネコ」……って思っていたのですが

で、数年前から気になっている書籍と写真展があります。
動物写真家の岩合光昭さんの『ネコライオン』。

で、先日写真展に行く機会があり、いってきました。

右がライオンで左がネコというチケットの写真のように、
ネコとライオンのそれぞれの様を対応させている写真が展示されていました。
その種としての因果が妙です。

ネコの背景は街の景色です。
そのほとんどが人工物であるのに対し、
ライオンの背景は荒野です。
しかもその多くに地平線が映り、まったく人工物が映っていない。
ところが観覧しているうちに、ネ
コの写真が当たり前の現代の景色に見えているにもかかわらず、
荒野のライオンがどうしても作り物に思えてくるのです。
テレビの見過ぎでしょうか？

脚本家がいて複数台のカメラが回っているようシーンを想像してみました。
（スポンサーがいて、というと言い過ぎですが、）
決まりすぎの表情をうかべたライオンがやりすぎに見えます。
写真家が優れているということでよいのでしょうが、
エアコンが効く中でそんな気持ちになっていました。

こう見ると、
猫とライオンのほうが何かが近いように思えてきます。
ちなみに
トラの分類は、
　哺乳綱ネコ目ネコ科ヒョウ属トラ種
ライオン は、
　哺乳綱ネコ目ネコ科ヒョウ亜科ヒョウ属ライオン種
イエネコは、
　狭義には哺乳綱ネコ目ネコ亜目ネコ科ネコ亜科ネコ属
　ヤマネコ種イエネコ亜種
らしい


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