建築家・相川直子+佐藤勤さんのブログ「使えるものは使う/調布の家04|547」
使えるものは使う/調布の家04|547
2015/05/11 更新
調布の家では、使えるものは使うというコンセプトがあった。
家具や照明、電化製品など検討をした。
元の御宅を解体しての建て替えだった。
だったので、解体時に工務店さんにお願いして取り外したものがある。
例えば写真のキッチンでは3つのものを捨てずに生かした。
ひとつは、左上の吊り戸棚。
下のキッチンと色が違うのは、下が新品だから。
仕上げを揃えたが、色は違えてみた。
もうひとつは正面の換気扇。
グリーンハイキっていう珍しいタイプのもの。
珍しいがシンプルで強固なつくりなのでこちらも生かせた。
最後は右手手前のキャスター付きゴミ箱置き場。
これに合わせて、上部の造り付け家具を設計した。
ささいなことだが、リサイクルできるものは生かすべきだ。
コストから考えると、新品を買ったほうがやすいことが多い。
多いが、検討の余地はある。
今回、他にも取り置きしてリサイクルできたものがある。
理由は大きく3つだろうか?
ひとつは、建主さんと一緒に僕らが面白がってやるから。
もうひとつは、工務店が丁寧に対応してくれるから。
そして、きちっとしたものは時間が経ってもきちっとしていて、
もう一度使うことができる。
良いものはよい。
長く使うことのできるものを、ちゃんと設計に取り込みたいと思う。