建築家・片瀬進さんのブログ「またまた掲載されました!」
またまた掲載されました!
2015/12/17 更新
全国賃貸住宅新聞12/14号
思い出の一作ーミシェル・フーコー「言葉と物」
言葉とは、ある思考したものに、当て嵌めたものです。
その言葉を通して、思考した内容・イメージを人に伝達しております。
ヘレンケラーが、「水」を触って「WATER」を発した言葉、それは
彼女が初めて、その物体の感触から、ある思考をして認識し、その
認識した内容を、言葉として伝達できることが理解できた最初の時
だったのです。
勿論、彼女の場合は、眼と耳に障害があったのですから、伝えようと
する人の口の開け方を手探りで触り、息の出し方を肌で感じ、触覚
だけで思考し、その思考が、言葉として初めて発せられた瞬間だった
のです。
「凄い!」と感じたのは、
「言葉と物」を学生時代に読んでからのことです。
デザインも建築も同じです。
デザインには意味があり、その意味を「かたちといろ」で表現している。
その意味を感じ取れるかどうか。それは、受け手の問題ですが・・・
感じ取れないのであれば、説明をしないとなりません。
その説明の手段として、「言葉と物」のような思考の原点となる方法論
(構造主義等)を用いないと、なかなか上手く説明できない。から始まり
「説明すること」「解説すること」自体が、建築界での潮流となっていた
時代だったのです。
これが、私の学生時代でした。
土地探し:http://www.maxnet-g.co.jp/associates/associates.html