建築家 清水裕子+清水貞博+松崎正寿さんの作品事例
注文住宅の作品事例(56)
NW.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 住宅密集地 | 4860万円 | - | 東京都 |
生活空間を来客、水廻り、家事、夫婦、子供の5つのゾーンに分け、子供ゾーン以外の夫婦の生活空間となる4つのヴォリュームを1階に風車状に分散配置し、内部と外部の区別なく漆喰の外壁で包んでいる。
子供ゾーンのヴォリュームを1階の屋根から上方に持ち上げ、5つのヴォリュームで緩やかに囲まれたスペースは家族の集う広場となっている。
広場は、平面的な風車状の分散配置で生まれた4つの中庭へと連続し、断面的な分散配置から生まれた435mmの開口から周辺へと連続する。
外部からは閉鎖的な一つの住宅として表れ、内部は開放的な分散型の構成となっている。
NM.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 住宅密集地 | 4800万円 | - | 東京都 |
敷地は世田谷区の閑静な住宅地にあり、袋小路の道路奥に位置しているため四周は住宅に囲まれている。敷地面積は約40坪で都心ではゆとりのある広さだが、建蔽率40%、容積率80%、高度斜線という法的条件によって延床面積を確保することが難しい敷地である。
建主からは完全分離の2世帯住宅と、外から内、内から外の双方からの視線を遮断するという高いプライベート性が望まれ、いかに最大限に敷地への広がりを確保しながら周辺からの視線の分節を行うかが課題となった。
敷地全体を囲うコンクリート壁を配置し、それを主構造としてスラブを架けることで、プライバシーを確保しつつ最大限の居住空間の確保と、内外の境界が曖昧な住宅が実現している。
FM.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 住宅密集地 | 4800万円 | - | 東京都 |
1階に音楽スタジオ、2・3階に住宅を積層し、1階をRC造、2・3階を木造として機能毎に必要な構造を与え、機能毎に異なる表情を与えている。住宅部分は両端に立体的な中庭を設け、通風と採光を確保している。
MU.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 住宅密集地 | 4800万円 | - | 東京都 |
屋根と屋上を含めた緒室を機能毎に別々の床として3層の住宅内部に同一平面上にならないように立体的に配置している。視線をズラすことで立体的に連続しつつ、分節されたつかずはなれずの場を住宅内部に形成しており、それぞれの床毎に異なる仕上を与え、それぞれ上面・側面・下面を同一仕上とすることで、場を立体的に認識・被認識できるように試みている。
3層の住宅において、立体的に連続しつつ分節された、つかずはなれずの場が住人が各々の行動を同時に円滑に行える住環境として成立している。
TKM.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 郊外 | 4400万円 | - | 東京都 |
郊外の分譲地において、断面的に連続する中庭を内包した住宅とすることで、周囲の視線を気にせず、開放感を感じられ、光溢れる住宅が実現している。
HA.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 住宅密集地 | 4400万円 | - | 東京都 |
前面道路に面した南側の1階に駐車場と玄関、その上の2階にリビングと、連続するテラスを配置し、北側に半層ずらした1.5階にキッチン、ダイニングを配置し、両者を大階段で繋いでいる。2階のリビング上部のロフトも含めて、南側の3フロアが北側と断面的に連続しており、住宅内で明るさがグラーデーション化されて連続することで、住宅内の明るい部分と暗い部分が同等の価値を持って住宅内で成立している。
また、北側から南側への通風が助長されることで、パッシブな環境を効果的に獲得している。
浴室やクローゼット、個室は半層ずらした残りの部分に配置することで、プライベート性を維持しつつ、上記のスキップ状の大きな空間に接続している。
HJ.terrace house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 郊外 | 4200万円 | - | 東京都 |
各住戸の中庭は互い違いに配置され、東側に設けたアプローチから、中庭を通ってLDKへとアクセスする住戸と、LDK側にアクセスし、西側に中庭を持つ住戸で構成されている。隣接する住戸との界壁は、中庭を互い違いにすることで、接する面積を少なくし、また、メゾネット形式であるため、上下階の住戸音も気にならないことも相まって、それぞれが独立した、プライバシーの高い住戸となっている。
TO.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 都市部 | 4000万円 | - | 東京都 |
敷地は都心の商業地に位置した狭小地である。クライアントの母親が一人で住む住宅で、小さいながらも快適で安全な空間が求められた。
周辺は店舗、集合住宅、戸建て住宅が混在しているため、周囲に積極的に開く環境ではない。このような敷地において構造の成立と快適な住環境の確保をいかに両立するかが課題となった。
外壁の扁平柱の間にスリット窓を配置、上階ほど荷重が少なく柱幅が小さくなり、開口幅が広がっている。これは上部に行くに従って視界が広がる周辺環境と比例し、建物内部に快適な採光環境とプライバシーを確保すると共に、商業地でのセキュリティの確保にも合理的な構成となっている。窓と柱の合理的な構成により各階8坪の小さな住宅が実現した。
KGA.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 住宅密集地 | 3900万円 | - | 東京都 |
生活スペースを子世帯ゾーン(夫婦+子供)と親世帯ゾーン(両親+祖母)、共用部の3つのゾーンに明確に分け、中庭を3つのゾーンでコの字状に囲っています。
1Fはパブリックな要素が強い子世帯のLDK、親世帯のLKを中庭を介して設け、LDK、LK、中庭が一体の大空間として広がる開放的な空間としています。
2Fはプライバシーの要素が強い寝室等を配置していますが、間に共用の読書スペースを設け、更に中庭側にテラスやスタディールームを設ける事でプライバシーを高めています。
旗竿敷地の奥まった静寂さを生かし、道路から連続した中庭を囲んだ、多世帯の付かず離れずの住まいが実現しています。
TH.house
建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
---|---|---|---|---|
注文住宅 | 住宅密集地 | 3850万円 | - | 東京都 |
敷地は都内の住宅密集地に位置し、低層の住宅が立ち並ぶ閑静な住宅街である。施主からは高いプライバシーと最大限の住空間の確保が求められた。プライバシーを保ちつつ敷地を最大限に有効化するため、塀である隣地境界壁と外壁の一体化を目論んだ。厳しい斜線制限によって建物は上階に行く程セットバックする必要がある。法規制によって決まる各階の境界壁の平面的位置には隙間が生じるが、この隙間を採光、通風を確保する要素として効果的に機能させる事に着目し、検討を重ねた。立面においては周囲に閉じられた空間だが、各階に付随した外部と、各階の境界壁の隙間から光と風を取り込み、高いプライバシーを保ちつつも内外の境界の存在が曖昧となった、開放的な住空間が実現している。