建築家・柳沢伸也+柳沢陽子さんのブログ「隠れ家的書斎かオープンな共用書斎か」
隠れ家的書斎かオープンな共用書斎か
2017/05/12 更新
「書斎」といっても、建て主によって求められる「書斎」は多種多様です。
これまで、多くの書斎を設計してきましたが、
特徴は大きく2つに分けられます。
一つは、「男の隠れ家としての籠れる書斎」です。
「一坪書斎」など、小さくても空間的に区画されていて、
一人の世界に浸れるスペースです。
喫煙する人や、音楽をかけて仕事する人などに多く見られます。
また、趣味の本や雑誌などを読みふけったり、著作に
没頭する人にも向いています。
もう一つは、「開かれた空間の一部に設けられる書斎」です。
居間の一部や、吹き抜けに面した廊下や、階段下のスペースなどを
活用する場合が多く見られます。
『頭のよい子が育つ家』文春文庫(四十万靖、渡邊朗子著)でも、
子どもが自分の部屋に閉じこもらずに、家族の気配が感じられる
ところの方が、学習環境には適していると指摘しています。
家族間のコミュニケーションを大事にした家族が求める書斎に多く見られます。
どういう書斎が向いているかは、それぞれの家族のライフスタイル次第です。
あなたなら、どちらの書斎を選びますか?