建築家・柳沢伸也+柳沢陽子さんのブログ一覧
2014/11/26 更新
実施設計が一段落した「アール屋根の住宅」です。 柱と梁が連続し、曲線を描くダイナミックな構造です。 階段室の吹抜を見上げると、この構造がリズミカルに見えてくることでしょう。 準耐火構造の木造3階建で、木製の梁を見せるために燃え代設計という工夫を行いました。
2013/12/12 更新
福島県の被災地で、公園と墓地の計画を手伝っている。 震災後1000日を過ぎて、復興住宅もまだまだの状況だが、 仮設住宅に住む被災者が一刻も早く墓地建設を望んでいると聞くと、 設計の社会的意義を感じる。 設計の参考に、池原義郎設計の西武所沢聖地霊園を訪れた。 大学1年製の時に、トレースを行った懐かしい建物である。 ランドスケープと建物が一体となった、品格のある美しい霊園だ。 池原義郎のデザイン力を改めて噛みしめることとなった。
2013/10/17 更新
築40年経った東北のとある中学校の改修計画に取り組んでいます。 目玉は、体育館改築に合わせて、中庭空間をドラスティックに改造すること。 使われていなかったテニスコートと中庭をつなげて、生徒が集い、語り、じゃれ合ったりできる広場を作りたいと考えています。 遊歩道やデッキテラス、あずまやなどの他に、心躍る装置群も画策しています。 ダンスステージ、哲学の庭、体験農場、ミニ牧場などなど、可能性は無限大です。 模型を見て、ワクワク...
2013/07/25 更新
鎌倉の戸建て住宅でリフォームを行いました。 細かく分かれて使い勝手が悪かった1階の部屋を、柱を抜いて広げることにしました。 提携している構造一級建築士に構造計算をしてもらい、補強方法を検討しました。 柱を2本き、その分、梁を鉄骨で補強し、両脇に2本の添え柱を付け足しました。 建物全体の構造計算も示したことで、安全性の検証ができ、建て主も安心したようです。 柱は抜けないと諦めていた狭い部屋が広々となり、これからゲストルーム...
2013/06/19 更新
今度はこの木にツリーハウスを造ります。 ツリーハウスには昔から憧れがあり、いつか造ってみたいと思っていました。 子供の頃に読んだ、さとうさとるの「おおきなきがほしい」という絵本が、自分の原点になっているようにも思います。 せっかくなら息子が遊べるうちに造ろう!と思い立ち、田舎の家にあるこのクスノキで挑戦してみることにしました。 自然が相手なので、現場で手を動かしながら考えます。
2013/05/01 更新
GW前半は千葉の某所で、セルフビルドをしていました。 仕事ではなく、全くのプライベートです。 まず第一弾は、枝振りの良いクスノキに手製のブランコを取り付けました。 イメージは「アルプスの少女ハイジ」のブランコです。 取り外ししやすいよう、丸環とフックでロープを吊っています。 これから時間のある時に、いろいろ作っていこうと構想中です。
2013/04/17 更新
やなぎさわ建築設計室では、土地ご購入前の住宅相談をお受けしています。 土地と住宅を合わせた全体予算や、建ぺい率・容積率・高さ等の法的制限を検討し、マイホーム全体のイメージづくりを、建築士という立場からお手伝いいたします。 必要な建築工事費が分からないと、土地の予算も決められません。設計・監理料やその他にかかる経費を予め把握して、全体の予算内に収まるよう資金計画を立てることも重要です。 また近隣の地盤データや活断層等の情報収集...
2013/04/08 更新
昨年竣工した谷保の家の1年目検査に行って来ました。 この1年目検査は、住宅の不具合を確認して補修を行うための検査です。 工務店さんやお施主さんと一緒に、外部と内部を見て回ります。 木と漆喰の取り合い部分に若干の隙間が見られましたが、それ以外はほとんど補修箇所はありませんでした。 植栽も良い感じに育ってきています。 お施主さんからは、四季を通して快適に過ごせたと満足のお言葉を頂きました。 住宅に愛着を持って、大事にされて...
2013/02/14 更新
先日、エコ改修がなされた小学校を見学させていただきました。 これまでの校舎や体育館は、断熱材がほとんど施されておらず、夏は暑く冬は寒いのが当たり前とされてきました。 夏場の熱気のこもった教室、差し込む日射しのまぶしさ、冬場の寒い体育館等、皆さんのご記憶にもあるのではないかと思います。 学習環境としての快適さや省エネルギーの側面は、教育現場ではおざなりにされていたと言えるでしょう。 学校エコ改修とは、環境省や文科省が連携し、...
2013/02/07 更新
先日、人生2度目のハーフマラソンを完走しました。 特にマラソンが好きな訳でもないのですが、自分への挑戦と思って参加しています。 10kmを越えると足が重くなり、大きくペースダウンしましたが、沿道の声援を受けて、また活が入り「ここで頑張れば、もう一段階強い自分になれる!」と走りきりました。 体力や視力など、自分の能力がいろいろ落ちていく実感を感じるようになった年齢ですが、こうした挑戦を続けることで、精神力を鍛えられるな気がしま...
2013/01/28 更新
昨年末、宮城県のとある場所に、文化財ドクターとして調査に行ってきました。 実測しながら現況を調査し、その改修方法等をまとめるのが今回の任務です。 左の断面図は、寒さに凍えながら描いた実測図です。 かじかんで思うように指が動かず、指無し手袋等の寒さ対策をしていくべきだったと後悔・・・。 しかし何とか、その場で描き上げました。 ここのところ改修の仕事に縁がありますが、改修は目に見える部分だけでなく、隠された部分や過去の歴史を推し...
2013/01/08 更新
一人ひとりに思いを寄せ、心豊かな暮らしを応援したい。 そんな情熱を翼にして、新しさのある優しい住まいを届けたい。 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。 2013年 やなぎさわ建築設計室
2012/12/26 更新
東京駅創建時の八角形天井は、戦災によって消失してしまいました。 その後、復興工事によって、失われたドーム屋根に代わって木造八角形の屋根が架けられ、内部はローマのパンテオン風なデザインとなりました。 創建時のオリジナル天井が約30年、復興後のパンテオン風天井が約60年ですから、復興後の姿も東京駅の歴史の一部です。 今回の工事でオリジナル天井に復原されたわけですが、実はパンテオン風天井のデザインも、どこかに残されているのです。 ...
2012/12/25 更新
保存・復原された東京駅を見学してきました。 設計者の田原幸夫氏に解説していただいたので、設計秘話も満載で大変興味深い内容でした。 大正3年に開業した、辰野金吾設計の東京駅を創建当時の姿に復原し、かつ現代の耐震基準と機能性を備えたのが、今回の大工事です。 専門的な話は少し置いておき、今回はこれから見学される方に、知っておくとさらに面白くなるポイントをいくつかご紹介。 戦災で消失したオリジナルのドーム天井ですが、3階床から上が...
2012/12/17 更新
先日、文化財ドクター派遣事業の講習会を受けてきました。 文化財ドクター派遣事業とは、東日本大震災で被災した歴史的建造物の復旧・復興を行う官民協同の事業です。 歴史的建造物の修復というと、伝統技術の原理・原則を継承するよう指導する傾向があります。 しかし講師の後藤治先生は、被災状況や経済的状況を考慮しつつ、柔軟に対処するべきだと話をされていて、まさにその通りと共感いたしました。 歴史的建造物の修復は、 ①最小限の工事で ②次...
2012/12/04 更新
竣工した住宅に引っ越して1ヶ月が経過したクライアントさんから、嬉しい言葉を頂きました。 「迷った末に、お願いして本当に良かった」と。 住み始めてからこういうお言葉を頂けるのは、嬉しい限りです。 こちらのクライアントさんは、ハウスメーカーを含む様々な選択肢の間で、どこにするか非常に迷っていらっしゃいました。 欠陥住宅、耐震偽装等メディアの情報により、建築に対して大きな不安もありました。 しかし家づくりとは何なのか?というこ...
2012/11/29 更新
本日11/29(木)から12/1(土)まで、JIA建築家大会2012横浜が開催されています。 「未来に残したい20世紀の建築~辰野金吾、ル・コルビュジエ、カルロ・スカルパとの対話」のシンポジウムに、私もパネリストとして参加する予定です。 今話題の東京駅の再生を始め、イギリス、イタリア、日本等の興味深い事例を紹介しながら、建築をどのように後世に引き継いでゆくべきかを考えます。 参加費無料で、どなたでも参加できますので、ご興味が...
2012/11/22 更新
見沼の家の竣工写真ができあがってきました。 カメラマンのSさんが、光の具合を見ながらじっっくり撮ってくださったおかげで、日中の外観写真、夕景のライトアップされた雰囲気、建て主さん親子のいる風景など、良いショットがたくさん撮れました。 竣工写真は、ミニアルバムにして建て主さんにプレゼント。 できたばかりの住まいで、はしゃぐお子さんの写真も入っています。 これから末長く、家族の成長に寄り添う住まいであって欲しいと願っています。
2012/11/16 更新
見沼の家の中庭が完成しました。 有孔ブロックの壁は、道路からの視線を遮りながらも、光と風を通します。 この中庭ではネコも遊べるように、取り外し可能なネコ階段を考えました。 ちょうど伺った日に、初めてネコを中庭に出すことに。 恐る恐る階段を上るネコ。ブロックの孔から見える外の景色に興味津々の様子でした。 このネコ階段は、自由に位置が変えられるので、いろいろ遊んでもらいたいところです。 ドアに取り付けたペットドアも、すぐに...
2012/11/09 更新
珪藻土は植物性プランクトンが化石化したもので、塗り壁材として古くから使われていた自然素材の一つです。 多孔質のため調湿性能や脱臭性能に優れ、またアルカリ性なのでカビが発生しにくいという利点があります。 マットな風合いで、光の反射も落ち着いた感じになるので、温かみのある柔らかい雰囲気になります。 同じ白い壁とする場合でも、珪藻土、漆喰、ビニルクロスでは、全く雰囲気が異なってきます。 珪藻土は、健康な住まいに、お薦めしたい壁材...