建築家・中村弘道さんのブログ「クライアントへの一言」
クライアントへの一言
2021/02/15 更新
建築の設計には「土地を読む」と云う鉄則があります。よくネットで敷地測量図を送るから設計案をラフで良いから考えてほしい、のような要望を耳にすることがありますが、大きな落とし穴で誤りです。たとえ住宅の設計だあろうと隣の建築の高さや窓の取り付け位置や外壁の様子など、近隣の環境を良く読み解いてからでないとその土地に提案できる計画は配慮不足になり望ましい提案はできないのです。遠くの風景や建物の開放性はどちらが良いのか、などの要素も取り入れて、その住まいの土地にあった望ましい姿をイメージするのです。建築家とは単体のものをデザインするのみならず、環境を作る仕事人です。単なる間取り感覚の平面を図柄として取り込むのとは大違いです。そのことをこれから我が家を考えようとしている方々には是非頭に入れてご要望してください。
一言申し上げておきたいと思います。
風を感じ、四季を感じ、日差しの移ろいを感じ、将来の変化を配慮した、長く飽きの来ない気持ちの良い居場所を創りましょう。